遺族の心情に配慮、使いやすい平屋に/高崎市新斎場
(2012年11月13日)
議会要望を取り入れ計画案を練る
高崎市は、13日の高崎市議会斎場・環境施設調査特別委員会で、新斎場の建設事業の進捗について報告した。
7月に議会から市長に対して提出された、新斎場に対する要望書に基づき、執行部から検討結果が示された。市議会が施設機能について具体的な要望を提出するのは、これまでにない取り組み。
新斎場は、面積7400㎡の平屋で、現斎場に隣接した高台に建設される予定。葬儀の会葬者が式場に出入りしやすいよう、エントランスに2カ所の入口が設けられたほか、停電や災害に対応するための自家発電装置の設置、排気施設を低層化し建物の高さを低く抑えて景観に配慮するなど、議会要望を取り入れた。
LED照明、窓の配置や遮光・断熱ガラスの有効利用により冷暖房の効率を高めるなど、環境に配慮した施設づくりに努めていく。要望されたメガソーラー発電は見送られ、これまでの市有施設に設置されている規模の太陽光発電システムとなる見込み。貯水した雨水利用については、費用対効果を検討していく。
遺族の心情を配慮した設計となり、火葬棟などの配置が工夫された。式場は100席の小式場と200席の大式場の2室。間仕切りは可動式で1室300席の式場として使用できる。バリアフリーで授乳室、キッズルームも盛り込まれている。市では、大規模の葬儀については、民間の葬儀施設を利用してほしいと機能分担していく考え。
駐車場は、新斎場と同じ高台に第1駐車場を整備、現在の第2駐車場を舗装整備し、それぞれ150台、合計300台駐車できる。当初案に示されていた第1駐車場と第2駐車場を結ぶエレベーターは設置しないことになった。
市では、この計画案について市内の葬儀業者等の意見を求め、計画を進めていく。