今年の景気/「悪い」減少するも厳しい見通し
(2011年1月25日)
「改善には長期間」が8割。円高の影響も懸念
高崎信用金庫は、取引先357社に「平成23年の景気見通し」について、特別調査を実施した。同金庫では、毎年この時期に同様の調査を行い、高崎地域の動向を見ている。
日本の景気見通しでは、「良い」が4.・2%で、前年よりも2・2%上昇した。「悪い」は80・0%で、前年よりも13・2%減少した。「良い」から「悪い」を差し引いた数値は△75・8%となり、22年見通しよりも15・4%改善した。
各社の業況では、「良い」が10.・2%で、前年よりも5・4%上昇した。「悪い」は65・6%で、前年よりも13・2%減少した。「良い」から「悪い」を差し引いた数値は△55・4%となり、22年見通しよりも18・6%改善した。
日本の景気、各社の業績とも「悪い」と見る企業は減少したものの、「良い」と見る企業は少なく、平成23年も厳しい景況見通しをしている企業が多い。
売上の伸びでは、22年に比べ「増加」が23・7%となり、前年よりも5・0%上昇した。「変わらない」は34・1%で前年よりも6・2%上昇した。「減少」は41・9%で前年よりも11・3%減少した。4割の企業が売上減を見込んでいる。「増加」から「減少」を差し引いた数値は△18・2%で22年見通しよりも16・3%改善したが、依然として「減少」が「増加」を上回っている。
各社の業績が上向く転換点の見通しでは、「改善の見通しは立たない」が25・1%で最も多く、「既に上向き」は9・3%となった。改善に1年以上、あるいは見通しが立たないと見ている企業は8割以上となっており、回復には長期間かかると考えている。
円高の影響は、「影響がない」が51・5%が最も多かった。「いい影響の方が大きい」10・2%に対し、「悪い影響の方が大きい」37・8%で、市内企業も円高に苦しんでいる状況が見られている。