生活保護不正受給225件
(2012年7月12日)
平成23年度高崎市
今年3月末の生活保護世帯は、全国で210万8千人と最多記録を更新している。高崎市の生活保護費は、年度当初予算ベースで平成20年度は36億9700万円、被保護世帯数は同年度末で1612件2090人、23年度は47億2800万円、被保護世帯数は同年度末で2269件2940人となっている。4年間の伸び率は当初予算で21・8%、世帯数28・9%、人数は28・9%。
今年に入ってからの増加は落ち着きを見せている。
平成20年9月のリーマンショックを発端として、震災、欧州経済危機などの影響で雇用状況が悪化し、失業、解雇により生活保護を申請するケースが増えている。経済の回復に不安材料が大きく、高齢化の進行で被保護者数の増加が見込まれる。高崎市の財政負担額は、平成23年度で12億円5千万円を見込む。
生活保護の不正受給では、就労収入など所得隠しが多く、高崎市はケースワーカーの定期訪問、課税、資産調査で発見に努めている。不正受給が判明した場合は調査や事実確認を行い、保護の変更、停止や返還などの手続きを行う。悪質なものは法に基づく罰則や詐欺罪が適用されることもある。
23年度、本市の不正受給の確認件数は225件で、県内で最も多かった。高崎市では、高崎市で不正受給が多いのではなく、職員、ケースワーカー、近年雇用している警察OBの調査で発見できた努力成果と考えている。
働くよりも生活保護を受けたほうが収入が多い例もあり、国も制度の見直しを進めている。