周辺環境への影響に不安/産廃処分場の建設反対訴える
(2011年11月29日)
榛名十文字地区で住民が現地視察と勉強会
榛名地域の十文字地区に、民間の産廃業者が建設を計画している産業廃棄物最終処分場に反対を訴える地域住民の集いが、27日に、建設予定地周辺で行われた。
集まった住民は、建設予定地や予定地周辺の水道施設を視察し、地域の環境と水を守ろうと、結束を誓った。集いには、地域住民約50人のほか、地元選出の群馬県会議員2人、高崎市議会議員2人が応援に訪れ、支援を約束した。県議、市議とも超党派で住民を支援していく姿勢だ。
処分場予定地近くには、高浜地区など広く下流域に上水を供給するための水源や頭無川(かしらなしがわ)などがあり、住民からは、水質に対する影響を強く心配し「地下の水源はつながっている。計画地となっている十文字地区だけではなく、広い地域に影響する問題だ」と訴えられた。
高崎市水道局は、昨年9月の高崎市議会で、この問題に対し、水量・水質を安定的に確保することの重要性と、水道水源を移動することの難しさを説明し、処分場建設について意見を附したいと考えを述べた。
反対運動は平成18年に産廃業者が群馬県に事前協議書を提出した直後から始まっており、地域の署名活動や請願を行ってきた。また会報の発行やのぼり旗などを地域内に設置する活動を継続している。
建設には、住民説明会の開催と住民の合意書の取得が必要で、現在のところ、業者が計画を進める動きはないという。高崎市は中核市に移行し、産業廃棄物に関わる許認可を群馬県から引き継いでおり、事前協議については独自制度を設けて手続きを強化している。