コンベンション施設/中核的な機能に絞り周辺施設と補完
(2010年9月9日)
高崎市は、9月9日の高崎市議会一般質問で、逆瀬川義久議員の質問に答え、新しく建設する予定のコンベンション施設は、周辺の既存施設を利用することで機能を補完し、中核的な機能に絞って考えていることを明らかにした。
逆瀬川議員は「コンベンション施設には、大小ホール、大小会議室、ホテルなど必要な機能をすべて備えたものと、すでにある施設の機能を補う形で作ったものがあるが、高崎市はどちらの形態のホールを考えているのか」とただした。
市長公室長は「高崎の身の丈を考えたうえで、20年、30年後になってもふさわしいホールづくりを考えている」と前置きしたうえで、後者である考えを示した。あわせて、ビューロー組織の充実、案内人の育成、移動手段や食事処の充実なども含めた、観光振興計画を進めることも言及。まち全体をコンベンションシティとして捉え、交流人口を増やすために、周辺地域との協力が欠かせないと考え、軽井沢、草津温泉なども同エリアと解釈すると述べた。コンベンション施設は、東京や大宮、新潟、長野など近距離に存在するが、差別化をはかり、高崎ならではのコンベンションシティを作る方針だ。
逆瀬川議員は「外の人が市内へ訪れてくれるようにするため、箱物の完備だけでなく、人情味溢れるおもてなしも必要。ガイドブック作成にとどまらない、ソフト面の充実が必要だ」と力説した。
高崎市は、今年3月にコンサートなどが行える芸術ホールの機能を備えたコンベンション施設の建設を発表。4月には都市集客施設準備室を開設し、若い職員を集めた作業スタッフらが討議を始めた。検討の中で、高崎市の利点としては、都心から近い、何でも揃うなどがあげられ、欠点として交通網が発達しているために、かえって滞留時間が短くなるなどがあげられた。
現在、目指すコンベンション施設の大枠が決まったが、マーケティングリサーチを行った後で、施設の詳細を詰めていく。