城南雨水滞水池・烏川の水質保全/23年4月に稼働

(2010年9月7日)

城南雨水滞水池・烏川の水質保全/23年4月に稼働建設中の城南雨水滞水池

 高崎市下水道局が城南水処理センター内に建設を進めている「城南雨水滞水池」が、平成23年4月から稼働する。

 この滞水池は、烏川の水質保全を目的に、平成18年11月に着工した。

 高崎市は古くから下水道事業を開始したため、高崎駅を中心とした旧市街地では、雨水と汚水を一つの管で集める合流式で、城南水処理センターで処理されている。他の区域は別々に処理する分流方式。

 城南水処理センターでは、豪雨で大量の下水が施設に流れ込み処理能力を超えた場合、未処理の下水を河川に放流せざるを得ない問題を抱えている。

 雨水滞水池は、半地下式のコンクリート構造で縦58メートル、横71メートル、平均の深さが7・1メートル、貯水量1万5千トン。小学校の25メートルプールに換算し約50杯分に相当する。城南水処理センターの能力を超えた時、下水が未処理のまま烏川に放流されることを防ぐ施設。処理能力以上の下水が流入した時に一時貯水し、晴天時に処理場へ送水する。また貯水しきれない下水は殺菌してから放流する。

 城南水処理センターでは、未処理下水の放流が年間平均で76回発生しており、滞水池の稼働後は、放流回数が半減するものと効果が期待されている。総事業費は25億4千万円。

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