世界最大級の会員制卸売「メトロ」/9月17日・菅谷町にオープン
(2010年9月3日)
石田社長が高崎店と戦略を説明
9月3日、メトロキャッシュアンドキャリージャパンが、高崎商工会議所でメトロ高崎店開店に関する記者会見を行った。代表取締役社長の石田隆嗣氏、取締役営業本部長のブルーノ・ドゥローザン氏らが出席。同社は、ドイツに本社をおき、ヨーロッパ・アジアを中心に31カ国、670店舗以上を展開する、世界最大級の会員制卸売り企業。食に関する企業だけが会員になれる。
高崎店は食品約11000アイテム、非食品約11500アイテム、計12500ほどのアイテムが店内に揃う。高崎店の会員は、すでに募集をかけ、1日に2回、築地から魚を仕入れるためか、現在のところ和食店の会員がもっとも多く、全体の22パーセントを占める。鮮度品質の管理を厳格に行い、良質低価格が特徴。商品は、価格訴求型のもの、高品質のものどちらも揃う。麺類の消費が多く、パスタ店が軒を並べる高崎周辺の地域性も考慮し、パスタ、ワインなどの品揃えを特に強化。県産の梨や鶏肉、うどんなどの地場の食材も売り場に並ぶ予定だ。各部門には専属のカスタマーコンサルタントを配置。継続的にお客様の要望を吸い上げ、商品ラインナップや価格にフィードバックし顧客満足度を高める戦略だ。
高崎店の従業員約100人のうち、現地採用が90%にのぼること、地元農産物を販売することで地域活性化に貢献することもPR。また「既存の食品卸売業者と限られたパイの取り合いをするのではなく、群馬の食の産業全体を大きくすることで地域貢献したい」と利益供与のコンセプトが企業理念にあることを代表取締役社長の石田隆嗣氏は強調した。
高崎店出店の理由は、食に関する産業発展と地域発展の可能性高いと判断したから。パスタの街としてPRしていること、全国レベルの食品製造工場があることなどを例に挙げた。
会見のあと、高崎商工会議所・原浩一郎会頭が挨拶。「高崎を選んでいただいてありがとうございます」と感謝の意を伝え、「群馬は、素晴らしい食材や料理があるのにPRが下手。メトロに陳列することで知名度が上がるように協力を」とコメントした。
同社はメトロAG(メトロアーゲー)が100%出資。昨年度の売り上げ実績は1・54億ユーロ。前年対比比べ25.1%売り上げ増。当面の目標は、関東圏の地固め。高崎出店は、千葉店、 川口安行店、多摩境店、宇都宮店、流山店、横浜いずみ店に続く、7番目にあたる。高崎店は9月17日、市内菅谷町にオープン。敷地1万3221平方メートルの中に約3000平方メートルの店舗を構えている。駐車場は、約150台。車で1時間ほどの範囲を商圏と考える。