地域循環を中心に大幅に再編成/ぐるりん22日から
(2010年8月13日)
22日から運行される都心循環線
8月22日から、市内循環バスぐるりんの路線、時刻が大幅に改正される。今回の変更点の主眼は、定時制の確保、地域生活に密着した公共交通の確保、維持費の圧縮。これまで市民要望をルートに反映してきた結果、周回距離が長くなり遅れが発生しがちだった。また今までの利用状況を踏まえ、生活に役立つ公共交通としての機能を強化することがはかられた。
高崎地域では、中心市街地に「都心循環線」を新設し、高崎駅から高崎市役所、高崎総合医療センター、もてなし広場、通町、高島屋・ビブレを20分間隔で循環する。あわせて、ほとんどの路線が市役所と高崎総合医療センター(国立病院)を経由していたが、東口発着の路線と大八木線は、市役所と高崎総合医療センターへの経由をやめ、より合理的なルートに見直した。倉賀野線、岩鼻線は、今回初めて倉賀野駅を経由するルートになった。
倉渕、榛名、箕郷、群馬、新町地域では、高崎駅と各地域をつなぐルートが廃止され、地域内の循環型となった。周回時間が短縮されたため、便数は増発されている。各ルートに接点があり、乗り継ぐことで高崎駅など中心市街地に来ることができる。高崎駅までの直線的な移動の場合は民間バス路線を利用してもらう。榛名倉渕方面への移動には、群馬八幡駅をJR線の利用も含めた結節点として位置づけた。
各路線とも、月曜日から金曜日の週日は、朝6時台・7時台の運行を新たに行い、通勤通学に利用してもらう。この時間帯の要望は大きかった。最終便の運行も週日と週末で変更された。朝・夜間を中心に、ルートの短い便が運行され、時間短縮をはかっている。
都心循環線の運賃は100円で、都心循環線と重なる経路・停留所間では他路線も100円となる。また今回の改正で、通勤通学に利用しやすくなることから、新たに定期券を発売することになった。
榛名地域、吉井地域への無料交流バスは、9月2日で終了する。路線の変更は、8月22日、9月3日、9月15日の3回に分けて行う。吉井地域の「よしいバス」、代替バス「高崎駅南陽台線」、倉渕地域の代替バス「権田はまゆう山荘」線の変更を行う。
地方都市の中で「ぐるりん」は全国屈指の地域交通網。今回の路線改正は、高崎市が平成19年から検討してきたもので、合併後の新たな交通体系づくりをねらい、都心循環線など新たな試みが盛り込まれた。これまで年間約3億円の赤字が出ており、改正後は1割程度の赤字圧縮も見込んでいる。一年間を試行期間とし、利用実態を調査しながら改善を行う。