犯罪や非行の防止を地域の力で
(2010年7月8日)
高崎シティギャラリーコアホールで、8日に第60回「高崎市社会を明るくする運動市民大会」が行われた。大会の主唱は法務省、高崎市委員会。
この運動は、犯罪や非行の防止と、罪を犯した人の更生について理解を深め、犯罪や非行のない地域社会を築こうとする全国的な取り組み。犯罪や非行をした人たちの立ち直りを支えることなどを行動目標に、市民大会が行われている。
大会で松浦市長は「青少年の健全育成と明るい社会づくりを市民とともに考え行動していきたい。誰もが夢を抱き、生きがいを持てるまちづくりにみなさんのお力添えをいただきたい」とあいさつした。高崎市議会の岩田寿副議長は「青少年の犯罪が凶悪化し、薬物らん用も広がっている。家庭、学校、地域が一体となって取り組むことが必要」と運動の広がりを期待した。
前橋保護観察所の田中傳一所長は「高崎市では100人が保護観察を受けている。地域の一員として皆さんの支えが必要」と訴えた。高崎警察署の亀山敏雄署長は「大人や高齢者の万引きや自転車盗が増えている。地域の連帯感や絆、大人の規範意識に陰りが感じられる」と高崎管内の犯罪状況について説明した。
また「青少年をとりまく社会環境の浄化に努力する」などをうたった大会宣言が高崎保護司会の神津一行会長によって朗読され、採択された。
大会後、富岡恵美子弁護士が「子どもと貧困」をテーマに記念講演を行った。富岡弁護士は、派遣切りにあった家庭、母子家庭の収入や生活実態を示し「本人の努力だけではどうにもならない。貧困は子ども達の責任ではない。子ども達に希望を与えられる社会を作る必要がある」と訴えた。
参加者全員で、まちなかをパレードし、通行者に運動の趣旨をPRした。