市民主体のまちづくりを出発点に/自治基本条例タウンミーティング

(2010年6月16日)

市民主体のまちづくりを出発点に/自治基本条例タウンミーティンググループごとに意見を発表

 自治基本条例を考えるためのタウンミーティング(地域座談会)が、6月10日から市内9カ所で行われている。主催は自治基本条例を考える会。同会は21名の公募市民と13名の市職員で組織され、条例づくりの準備を進めている。

 自治基本条例は、まちづくりの担い手となる市民、議会、行政がまちづくりの情報を共有し、協働する基本ルールを条例として明文化するもの。制定後は、高崎市の制度や事業は、すべてこの自治基本条例に基づくことになる。

 高崎市は、平成23年4月の中核市移行にあわせて同条例を施行するため、平成20年から市民による検討委員会や職員プロジェクトチームを設置して取り組んでいる。

 条例づくりは、全くの白紙からスタートし、現在、「地域で支えあう。地域で助け合う」「行政、市民、議会の役割をしっかり果たす」「他市の条例にはない、まちづくりの項目を採り入れたい」「いろいろな立場や考えをもった市民がいる、地域があることを理解する」などを柱とした基本理念、基本原則が決定した。同会は、多くの市民に自治基本条例について理解を深め、意見を語ってもらおうと、今回のタウンミーティングを開催。結果報告は8月21日の自治基本条例フォーラムで行われる。

 現在、榛名地区、倉渕地区のミーティングが終了。6月14日に行われた倉渕地区のミーティングには、22名が参加した。まちづくりや自治基本条例を考えてもらうため、テーマごとに4グループに分かれて話し合った。

 意見としては、倉渕地域の過疎化、少子高齢化の解決に向けた制度の必要性が訴えられた。また、次回の市議選挙は吉井町除く全市が一選挙区となり、人口、有権者の少ない倉渕地域では、地域代表となる議員がいなくなる可能性があると不安に思う人も多かった。地域性を考慮した自治の在り方が求められた。

 自治基本条例制定の背景には、合併の際、時間的制限などから、必ずしも議論が十分に尽くされなかったと、新市域・旧市域ともに感じている潜在意見もある。多くの行政権限が移譲される中核市移行を機に、市民自治をしっかりと確立することは、高崎市のまちづくりに重要な意味を持っている。

 同条例づくりには、策定の段階で広く市民から意見を求め、市民が政策や計画の決定に参加する「パブリック・インボルブメント(PI)方式」を採用した。PI実行委員長で自治基本条例を考える会のメンバー千木良隆雄さんは「条例を制定するだけでなく、市民同士がぶつかり合うステージができ、話し合う過程が大切」と話す。

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