加賀の伝統芸能を堪能/友好都市金沢から2団体招く
(2010年5月15日)
加賀万歳保存会
長田坤龍獅子保存会
高崎市は、友好都市・金沢市の伝統芸能を紹介する「加賀百万石の薫り」を15日に高崎市文化会館で開催した。高崎市制110周年記念事業として、加賀万歳と加賀獅子を上演した。出演は、金沢市の加賀万歳保存会、長田坤龍(ながたこんりゅう)獅子保存会。
開会で、松浦市長は「加賀百万石に育まれた貴重な伝統文化を楽しんでほしい」とあいさつ。長田坤龍獅子保存会の会長で、金沢市議もつとめる松村理治(としじ)さんが、「110周年の記念の年に高崎で公演でき感謝している。高崎市と金沢市の交流を誇りに思っている。今回の訪問を通じて、両市の友好交流が発展することを願っている」と、山出保・金沢市長のメッセージを紹介した。
加賀万歳は、ユーモアあふれる語りとともに演じられ、会場を笑いで包んだ。演目の一つ「北国下道中(しもどうちゅう)」は、前田家の参勤を歌い、金沢から江戸の加賀藩屋敷まで13日間の道中を2人の掛け合いで演じる。歌詞の内容は各宿場の名所や名物で、高崎も登場する。保存会の田中久雄会長は、この歌詞を検証しようと、3年前に実際に金沢から東京まで480キロを歩いた。高崎にも立ち寄り、歌詞に出てくる寺社について高崎市役所で、調べてもらったという。
金沢の獅子舞は、大きな獅子を討ち取る舞で、豪華さは天下一と言われているそうだ。演じるには三十人から五十人が必要な、大がかりなもの。武器を持つ「棒振り」役と獅子が「やぁ」と大きな声で気勢を上げながら戦い、高崎の獅子舞との違いに来場者を驚かせていた。
金沢市内には、獅子舞が69団体あり、6月の百万石祭りにはそのうち15団体がパレードし、45万人の観客が訪れるそうだ。万歳も獅子も前田家に由来することを誇りにし、保存継承に努めているという。
来場者に、記念品として金沢の物産がプレゼントされた。