反対署名を松浦市長に手渡す/観音山の大規模民間墓地建設問題

(2010年4月13日)

 観音山の大規模民間墓地建設に反対する「緑の観音山を守る会」の代表5人が、13日に松浦市長を訪問し、反対署名を手渡した。市長は署名を受け取り、労をねぎらった。同会は、4月の花見シーズンにあわせ、観音山駐車場や慈眼院の参拝客に呼びかけ、土日曜日4日間で1906人の支持署名を集めた。同会では、昨秋から署名活動を行い。これまでに3900人の署名を市に提出している。

 観音山では、複数の大規模民間墓地が計画されている。予定地は、高崎市が整備を進めているカッパピア跡地の自然公園や、洞窟観音と隣り合っている。3月29日に、計画者の一つである県外の宗教法人から観音山の墓地経営許可申請が提出され、県は3月31日付で、不許可の処分とした。県条例の施設基準に、学校や住宅等から120m以上距離があることが定められており、審査した結果、墓地から120m以内に住宅が14軒あるため、その基準に適合しないと県は判断した。

 4月1日以降は、県から権限移譲を受けた高崎市が許可権限を持つ。高崎市は、経営する宗教法人の主たる事務所が3年以上高崎市内にあることを独自に定めるなど、厳しい条件を条例で定めている。こうした規定により、市は県外からの墓地乱開発を防止する。

 29日の申請は、高崎市の条例が適用され4月1日の前に、県へ駆け込んだ。今のところ動きはなしそうだが、県の不許可処分に対して、申請者は県を相手に裁判を起こすことも考えられるという。また、今後は市内の宗教法人を経由し、名を借りて手続きされる懸念もある。市では、県と連携し、推移に注意している。

 守る会では、大規模墓地が計画されている私有地がこれからどのような方向に動くのか、注視しており、今月末の総会でこれからの方向を話し合う。会の松本篤二さん(石原町西一区長)は「建設反対の署名が多く集まった。署名活動にも地域住民が予想以上に参加してくれている。観音山には県外からツアーで訪れた観光客もたくさん来ていた。観音山を守っていきたいと署名をお願いし、ぜひまた来て下さいと訴えた。運動は、まだ半ばだと思っている。地元住民の合意で進んでいきたい」と話している。

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