展望ロビーで関口将夫さんの作品を紹介

(2010年4月6日)

展望ロビーで関口将夫さんの作品を紹介

 高崎市庁舎・二十一階展望ロビーでは、高崎市にゆかりのある芸術家の作品を一年間に二人ずつ紹介している。

 4月~7月までは、市内吉井町在住の詩人・画家、関口将夫さんの作品を展示。

 関口さんは、昭和17年生まれ。昭和38年に東京都美術館で行われた「第7回新槐樹社展」を皮切りに、昭和50年には、パリ・グランパレ美術館で行われた「日・仏現代美術パリ展」に、昭和54年にはバルセロナのホワン・ミロ美術館で行われた「ホワン・ミロ国際ドローイング賞展」に出品して定評を受けるなど、現在まで数々の美術展へ作品を出展している。また、昭和58年には「第2回上毛芸術奨励賞」、平成3年には「第29回群馬県文学賞」にも入賞している。

 過去に数回、スペイン、フランス、イタリア、インドなどへの遊学経験を持つ関口さんの作品は、情熱的で開放感を感じる作品が多い。

 今回は「アトリエの中の月」「記憶の海」「対話」「連金術師の座標」「宴のあと」「私は私の中を通り抜けた一匹の蝶かもしれない」の六点を展示。

 作品は「アクリル・ミックスメディア」という技法で、絵の具のほか、金の箔、柿渋を塗った和紙など様々な素材を使って描画したもの。白や黒などの無彩色の使い方にも関口さんの個性が表れている。

 詩画集『耳のない犬』、詩集『泣いているのはエイ(※漢字)かもしれない』などを著す詩人でもある関口さんの作品らしく、漢字ひと文字から浮かんだインスピレーションがきっかけで制作したもの。

 「そこに人が登場するのは、一本の木が立っているかのように、人が途方もなく美しく思えるときがあるから。私の思いをひもときながら鑑賞すると、ひと味違った楽しみ方ができると思います」と関口さん。昼間は雄大なパノラマとともに空と作品、つまり自然と人とのつながりを感じてほしいと言う。また、ロビーは午後10時まで解放され、公では唯一のギャラリーだ。夜に訪れれば、違った表情の作品を鑑賞できる。

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