「たかさきこども憲章」を制定/代表86人が「こども議会」
(2010年2月14日)
こども議会で憲章について討論
高崎市の小中学生の代表86人が、13日に高崎市議会議場で「こども議会」を開き、「たかさきこども憲章」を制定した。この憲章は、高崎市が市制110周年記念事業として進めていたもので、子ども達の代表によって案文が策定された。同憲章は、4月1日の記念式典で市民に発表される。
憲章策定のため、市では昨年10月に市内全小中学校、特別支援学校の代表86人で「こどもサミット」を開き、子ども達の目から見た高崎市の課題を議論した。そこでは憲章に盛り込む内容として、人権・平和、自然・環境、地域・郷土、人とのかかわり、自分自身・将来のテーマが選ばれた。このテーマに基づき、26人の作成委員が4班にわかれて前文と各条文を昨年11月と今年2月のグループ会議で検討した。
この日の「こども会議」は、議長、副議長を選出し、高崎市議会の会議手順に則って厳粛に行われた。作成委員から「この憲章にはみなさん一人ひとりの気持ちが詰まっている。小学校低学年にもわかりやすい文章を考えた」と条文の説明があり、質疑も活発だった。「高崎の伝統を伝えたり、高崎の自然を守ることができる」、「これからの高崎の子ども達の良い道しるべになる」、「ぼくたちが生きていく上で夢を信じ努力と挑戦をしていくことは大切」、「お互いを思いやりよりよいまちづくりをしていきたい」など意見が出された。全員賛成で採択され、代表から松浦市長に憲章が手渡された。
また会議では、子ども達から高崎市へ要望や質問が出され、市の執行部が答弁した。子どもやお年寄りに優しいまちづくり、地球温暖化防止や自然保護に対する取り組みの大切さが子どもたちから提案された。また「校舎が古くて雨漏りがする。直してほしい」、「通学路の歩道が狭くて危ない」、「街路灯が少なくて怖い」など切実な意見もあった。喫煙やポイ捨てなど、マナーの悪い大人たちへの批判も厳しかった。松浦市長は「どの意見も鋭い観察力を持っている。高崎をもっと良くしたいという思いが伝わってきた。できることは、すぐに実行したい」と子ども達に約束した。
たかさきこども憲章
わたしたち高崎の子どもは、自分たちの育った愛するこのまちで、緑いっぱいの環境や伝統的な文化を守り、夢や希望にあふれる未来をつくるための道しるべとして、市制110周年を記念し、この「たかさきこども憲章」を定めます。
わたしたちは、一人ひとりの気持ちを考え、笑顔いっぱいの平和なまちにしていきます。
わたしたちは、自然を大切にし、緑あふれるきれいなまちをつくっていきます。
わたしたちは、地域の伝統を守り、高崎の新しい文化をつくっていきます。
わたしたちは、思いやりや感謝の気持ちを忘れず、人と人とのつながりを大切にしていきます。
わたしたちは、夢をかなえるために自分を信じ、努力と挑戦をしていきます。