景観はまちづくりの成果
(2010年2月9日)
景観まちづくり講演会
同時開催の中島ノブユキライブ
景観写真展
第14回「たかさき景観まちづくり講演会」が9日にシティギャラリーコアホールで行われた。「都市を編む、風景を紡ぐ」をテーマに、東京工業大学の中村良夫名誉教授が講演した。
中村教授は「一度高崎を訪れてみたかった。上毛三山が美しく、感じたことを話したい。井上房一郎以来の文化がこのまちを支えている。市役所を中心に文化施設がコンパクトにまとまり、理想的なまちとして感銘を受けた。全国で景観まちづくりが行われている。実績は西日本が優勢で、東日本は遅れている感があるが、高崎は実績を上げている。文化の伝統を残してほしい。山と平野との境で、里山があり、上毛三山を望み、奥行きがすばらしい」と高崎の景観を評価した。
高崎アートインキュベーション推進会議の協力により、公演に先立って中島ノブユキさん(ピアノ)、北村聡さん(バンドネオン)、太田美帆さん(ボーカル)のコンサートが行われ、来場者を魅了した。中島さんは群馬県出身で、県内でのコンサートは二回目。自身が担当した映画「人間失格」のサウンドトラックなどから選曲し、美しい旋律を聞かせた。中島さんは来場者に「映画が好きで、週末になると高崎のオリオン座やスカラ座に来ていた」と高崎の思い出を語っていた。
また、高崎市の景観を市民の応募写真で紹介する景観写真展が5日から9日までシティギャラリーで開催された。「とっておきの場所、おしえます」をテーマに市民から景観写真を募り114点を展示した。「風格とにぎわいの都心部」、「山の見える風景」、「清流と湖畔」、「五感で味わう風景」をテーマに、都市と自然が織りなす高崎の豊かな景観を紹介した。各写真には、撮影者のメッセージが添えられ、まちへの愛着や美しい景観を守りたい気持ちが綴られていた。
講演会に先立ち、松浦市長は「景観は全ての市民が共有する財産。都市の印象を作る重要な要素であり、風格、品格ある景観は高崎のまちづくりの成果だ。景観行政は高崎市の今と未来に責任を持つことでもある」とあいさつした。