民主党参院比例区候補に小寺氏/小寺氏・八ツ場ダム問題解決に意欲示す

(2010年1月12日)

民主党参院比例区候補に小寺氏/小寺氏・八ツ場ダム問題解決に意欲示す記者会見する小沢幹事長、小寺氏

 民主党の小沢一郎幹事長が十二日に来高し、元群馬県知事の小寺弘之氏と市内ホテルで会談。記者会見で同党の参院選比例区候補としての擁立を発表した。また民主党群馬県連は、参院選の組織体制を合わせて発表した。

 小沢幹事長は、民主党群馬県連が参院選比例区全国区への小寺氏擁立を要請していたこと受け、十二日に高崎市内のホテルで小寺氏と会談し、会談後の記者会見で本人の承諾を得たことを発表した。

 小沢幹事長は「昨年の夏に政権を委されたが、現実の政治行政を担った経験が少ないのが偽らざる現状だ。群馬県内で人間関係を作ってこられ、知識と経験を持っている方が、県民の理解と支持を得て指導的な役割を国会で果たしていただけると期待している。群馬県連、党本部としてもできる限りの支援体制を組みたいと考えている」と述べた。

 小寺氏は「昨年十二月に県選出の民主党県連から、全員一致で今夏の参院選出馬の要請があった。小沢幹事長の真意を確認し、その場で出馬を引き受けると申し上げた。日本は大きな転換期にある。私にできることがあるか真剣に考えた地方の声を国政に反映させることが大事だと考え、出馬の決意になった」と立候補理由を説明した。

 記者団から八ツ場ダム問題について質問を受け、小沢幹事長は「八ツ場を一番良く知っているのは小寺氏であり、まず国政に参加していただき、十分に意見をうかがうことになる」と答えた。

 小寺氏がかつて八ツ場ダム建設を進めてきた当事者であることについて、民主党のマニュフェストに矛盾するのではないかと記者団から問われ、「群馬県は水源県の役割がある。国策として進められ、県は国と地元の間で苦悩してきた。ひとときも頭を離れたことはなく、解決に労を惜しまない。私は国のダム建設に当たって地元と協定を結ぶ調停役として立ち会った。是が非でもダムを作ってくれと協定しているのではない。最初にシロクロを言うのではなく、納得してもらうようていねいな説明が必要だ。カスリン台風の時とは時代が違う。検証が必要だ」と解決に意欲を示し、前原大臣の対応については「乱暴なやり方だったかもしれない。私だったら違ったやり方をしていた」と所感を述べた

 これまで小寺氏を支援してきた自民支持層について、小沢幹事長は「従来の自民党支持層が、我々を支持して政権を変えようと決断したと思う。小寺氏に期待し、新しい政治を作りたいたいと思う方は支持をお願いしたい」と述べた。知事時代に小寺氏を支援した中曽根支持者について、小寺氏は「私に共鳴してもらえれば支持してほしい」と述べた。

 民主党県連は、同日、小寺氏を特別顧問にすることを決定した。参院選挙対策本部を設置し、本部長に中島政希衆議、副本部長に桑原功衆議が就いた。各選挙区の選対本部代表は選出衆議で、四区は三宅雪子衆議が代表となった

 記者会見には、県内選出の民主党衆議と前橋市の高木政夫市長が同席した。昨夏の衆院選における自民対民主、また前回知事選における大沢氏対小寺氏なども根深い背景として指摘する声もある。また民主党県連内にあっては、衆院選直前に小沢幹事長の仲介で分裂していた二派を一本化にまとめたものの、実際の選挙では二派の確執が現れていた。衆院選の民主党勝利は、二派合流前の”中島派”の勝利でもあった。衆院選における党内責任を認めた富岡由起夫参議が県連会長を継続し、参院選公認候補としてまとまった。衆院選後、県内選挙区代表は”中島派”が主流となり、夏の参院選も中島選対本部長を中心に選挙戦の求心力を高めていこうとする方向がうかがえる。

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