地域補助金の格差是正へ/23年度に改正実施

(2009年11月30日)

 高崎市は、合併により引き継いだ地域活動推進補助制度の算定基準を見直し、二十三年度に改正を行う。各地域の補助金額や使途に大きな差異があり、合併協議では二十二年度を目途に調整することで合意していた。

 「地域活動推進補助制度」は、小学校区を単位とする市民の自主的な地域づくり活動を支援するもので、校区・地域活動の財源となっている。合併時では、各地域の補助金額が大きく異なっていたが、そのまま引き継ぎ、調整期間を設けて全市的に統一することで合意されていた。

 校区人口・世帯数の差もあるが、現行では、最も少額なのが吉井地域の多胡小校区で18万5940円、高額なのは箕郷地域の箕輪小校区324万8千円。高崎地域は、一律で40万円が支給されている。一世帯当たり換算で最も低いのが佐野小校区で60円、最も高いのが下室田小校区の982円と校区ごとのバラツキが大きい。

 改正後は、最低支給額を現行の高崎地域と同じ40万円、最高支給額を70万円とする。算定の内訳は、事務費が一律10万円。世帯割額が一世帯250円で校区内の世帯数を乗じる。人口密度が低い地域は5万円または10万円を加算し、対象は29校区。世帯数増減は三年ごとに見直す。

 改正後は、倉渕、群馬、箕郷、榛名地域では減額、新町、吉井、高崎地域はおおむね増額となる。算定では、最低支給限度額により40万円に引き上げ調整するのが6校区。最高支給限度額の70万円に上限カットされるのが31校区。改正前に比べ、最も減額幅が大きいのは箕輪小校区の254万8千円。

 支給額の総計は現行が3620万円、改正後は3565万円で55万円減。支給総額を保ちながら振り分け方を平準化し、一世帯当たり換算額のバラツキも少なくなった。

 高崎市では、平成十九年度に小学校区を単位とする地域づくり活動協議会を設置し、地域活動の受け皿を整備した。校区への補助金の算定基準を一律化し、補助金の使途についても全市で統一的な考え方が必要だと考え、改正に踏み切った。今年度は補助金改正の周知、二十二年度は準備期間とし、二十三年度に新制度に移る。

 補助金を町内会運営費にあてていた町内会の減収を考慮し、新規の地域づくり活動を支援する「活き活き地域づくり推進補助制度」の対象事業の拡充を二十三年度からはかる。また校区協議会の組織強化、事業計画の立案については、地域振興部、支所、地域公民館が積極的に支援していく考え。改正について、十一月から全体説明会、各支所での地域説明会が行われている。

地域補助金の格差是正へ/23年度に改正実施

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