ものづくりの未来を拓こう

(2009年11月11日)

ものづくりの未来を拓こう

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たかさき産業祭ものとぴあ

不況下でビジネスチャンスを/二日間で一万人の来場者

「たかさき産業祭ものとぴあ」が「高崎発地球にやさしいものづくり」をテーマに、十一月七日(土)、八日(日)に高崎問屋街センターで開催された。主催は高崎商工会議所と実行委員会(西田隆良実行委員長)。同イベントは三年に一度開催され、高崎地域の先進的な技術や製品を紹介する。五十七社・団体が出展し、各社の技術や製品を展示実演。身近な環境活動として、ペットボトルのキャップ持参で参加する抽選会が大人気となったこともあり、二日間で一万人の来場者を集めた。

 産業祭の誕生は今から六十年前にさかのぼる。若手工業者の集まりである高崎青年経営者協議会(青経)が昭和三十四年八月に、高崎市立第二中学校の校庭で「高崎工業製品展示会」を開催したのが始まり。  今回は、長引く不況の中で、高崎地域の工業活性化に結びつけようと、高崎青年経営者協議会を中心に、イベント内容の検討や集客に力が注がれた。工業の場合は、最終消費者ではなく、企業間の取引が中心となっている。幅広く市民、家族客に楽しんでもらいながら、商談につながる産業祭として、ビジネスチャンスを広げることが大きな狙いとなった。

 西田実行委員長は「ものづくりへの市民の関心は高い。高崎のものづくりへの期待を感じる。海外への技術移転に負けずにがんばりたい」と話す。出展した深堀鉄工所の深堀誠さんは「地方の中小企業にとってこうした機会は大切。来場者に製品を見て評価してもらいたい」と話す。また上毛電化の堀口研一さんは「本社は藤岡市だが、高崎での知名度を上げたいと思い、お願いして出展させてもらった。お客様の声を直接聞くことができるので、参加して良かった」と手応えを感じている。また来場者は「色々なものが見られて楽しい。見本やお菓子がたくさんもらえるので、子どもと一緒に来て良かった」と楽しんでいた。

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第一回「たかさきものづくりネットワークサミット」

 今回の産業祭の中で、新たな試みとして、七日に第一回「たかさきものづくりネットワークサミット」が行われ、日本の最先端中小企業八社が高崎に集まった。自社の経営資源を生かしたビジネス展開について、事例発表や意見交換を行った。  発表者は、山本精工株式会社・山本昌作さん(京都)、株式会社NCネットワーク酒井英司さん(東京)、燕商工会議所・高野雅哉さん(新潟)、合資会社オリエンタル・能澤公擴さん(桐生市)、川並鉄工株式会社・川並宏造(京都)、株式会社スギムラ精工・杉村博幸さん(長野)、株式会社青山精工・青山健哉さん(秋田)、株式会社クロスエフェクト・竹田正俊さん(京都)。司会は高崎経済大学・佐々木茂教授。

 「世界の生産工場は中国。日本は世界の開発国になることが必要」、「ものづくりの人は、営業や販促が苦手。中小企業はお客様を探すのに苦労している」、「地域の技術をコーディネートできる人材が足りず、中小企業者がイチから自分で考えているのが現状」、「メーカーが自社ブランドで売り出せば、安くていい物が提供できる」など意見が出された。

 青経の荻野修理事長から「ものづくりが危機的な状況を迎えていることは皆さんが実感されている通りだ。日本のものづくりの生き残り、発展の道として、メイド・イン・ジャパン・サポーターを推進、展開しよう」と高崎ものづくり宣言が提案され、サミットを締めくくった。

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