衆議院選挙公示
(2009年8月18日)
出陣式で福田候補
高崎駅前で支持を訴える三宅候補
各候補が第一声
十八日に衆議院選挙が公示され各候補者は、高崎市内で第一声を上げた。
高崎市は選挙区が分割され、合併前の旧高崎市・新町・吉井町が四区、旧榛名町・倉渕村・箕郷町・群馬町が五区となっている。
同日の四区候補を追った。
民主党の三宅雪子候補は、高崎駅西口前で出陣式を行った。
三宅候補は「本日届け出をし、あらためて責任の重さを感じた。大変な選挙だが、私の相手は福田前総理ではなく、弱肉強食の政治をやめさせること。政治を変える情熱で、十二日間をかけぬけたい。命がけで皆様のため、日本のために働きたい」と声を上げた。
米長晴信選対本部長は「まだ一カ月足らずだが、本人も高崎を愛し抜いている。福田前総理との戦いだが、三宅対福田ではなく、国民の生活をかけた戦いだ。日本の政治を変えよう」と訴えた。
これまで四区候補として戦い、比例区に回った中島政希県連代表代行は「長年にわたり新しい政治の流れを作ろうとがんばってきた。三宅候補にさらに大きく開く役割を託した。流れができるまでもう一歩、群馬四区で奇跡を起こしていこう」、富岡由起夫参議は「政治を変える最大のチャンスだ。群馬四区は日本の政治に直結する。中島の思いを引き継いだ三宅候補が戦いを成就できるよう支援してほしい」と述べた。
応援演説に来高した森ゆう子参議は「皆さんの力を結集して政権交代を実現しよう。新しい大胆な政治は、リーダーシップがなく、官僚まかせの自公政権には実現できない。日本の政治、日本の歴史を変えるのは有権者の一票」と訴えた。
三宅陣営は「一円たりとも税金の無駄使いはやめるべきだ」、「自民党は財源が無いと言うが、今までの無駄使いの責任は誰にあるのか」と自民を批判した。
民主党群馬県連内部の分裂問題が、三宅候補擁立で正常化し、保守派と労組系が団結した事実上初めての選挙となる。民主の追い風と二派の一本化により、前回の福田対中島とは票田が動いている。
四区出馬が決まってから、三宅候補は自転車遊説で選挙区を回り、浸透をはかってきた。出陣式後も「真夏の雪子が政治を変える」とキャッチフレーズを連呼しながら、自転車での遊説に出発し、市民に支持を訴えた。
福田康夫候補は、高崎神社に支持者を集め、出陣式を行った。
福田候補は「このような政治状況になった原因を反省し、新たな出直しをしないといけない。今回の選挙は政権選択ではなく、日本の将来の選択だ。日本国内の問題を解決し、世界の中で着実に日本が発展できるか。皆様の力で今までやってきたのが自民党。日本のあしたを築くことが私の使命だ。世界の中を堂々と歩める日本にしていきたい」と、政治経験、外交経験などの実績を訴え、支持を求めた。
また福田候補は、小泉改革については、行きすぎた点があることを指摘し修正する必要があるとした。年金問題では「国民の不信をかい不安をつのらせた。解決に全力を上げている」と述べた。不況対策に果敢に取り組み、成果を示していると訴えた。群馬への思いについては「都会だけ便利になるのではなく、地方も元気でなければいけない。地方を切り捨てる政治に群馬を託すことはでいない。地方と都会が役割分担して均衡ある発展をさせていきたい。群馬を大事にし、応援したい」と話した。
関根圀男選対本部長は「自民党、福田にとって、かつてない厳しい戦い」、原浩一郎事務長も「自民の逆風の中での戦い」と厳しい中での必勝を期した。
自民党の逆風の中で、山本一太参議は「福田元総理の実績にふさわしい票を出さなくてはいけない」、中曽根弘文外相は「なぜ支持率が下がったのか反省し、出直しの新しい選挙という気持ちで戦うことが必要。福田親戚会として妻も活動している。中曽根後援会も一致団結してこの選挙を戦う」と選挙戦を引き締めた。公明党の加藤修一参議も「難局を打開し未来をひらくための政権選択選挙。福田候補の力が求められる」と比例区での結束も訴えた。 応援の大沢正明知事は「逆風の中でしっかり支えてほしい」、松浦市長も「福田元総理が、高崎まつりに見えたのは初めて。選挙でこれほど動いているのを初めて見た。高崎の誇りをかけた負けられない厳しい選挙」と支援者に訴えた。
福田陣営では、逆風となった政治状況を省みながらも、これまでの実績を強調。福田、中曽根、小渕各派、企業・団体が足並みを揃え「民主の落下傘候補に負けるわけにはいかない」と勝利を誓った。
投票は8月30日。午前7時から午後8時まで。倉渕地域全域(3箇所)、榛名歴史民俗資料館、吉井地域全域(18箇所)の投票所では、投票終了時間が1時間早くなり、午後7時まで。即日開票。