誇りとやる気、行動で活性化を

(2009年6月17日)

誇りとやる気、行動で活性化を高崎の魅力や失われたものなども検証して議論

高崎JCがパネルディスカッション

 高崎青年会議所の主催で、中心市街地の活性化を考えるパネルディスカッション「中心市街地考察・高崎の誇りを取り戻せ」が十一日に市内ホールで行われた。

 基調講演はまちづくりプランナーの後藤健市さん、パネラーは、高崎のまちづくりや商店街活動に取り組んでいる友光勇一さん、片貝喜一郎さん、岡田恵子さん。

 中心商店街は、歩行者通行量の減少や、不況による売上減少など厳しい状況に置かれている。講演で後藤さんは、地域固有の価値に注目し、「地域の宝物は特異なものではなく、身近のものに誇りをもつこと」と語った。北海道十勝市での事例をあげ、「雪原しかない」を「雪原がある」に発想を換え、集客力のある事業を実施したことなど紹介した。ここには特徴がないと文句を言うのをやめて、地域の価値を再確認し、「高崎はすごい」と言い続けることが大切だと述べた。

 人情市を主催しているNPOやるき堂の片貝さんは、「十年前、人情市の前身となる産直市が市の呼びかけで始まったが、当初六十人いた実行委員が三年目には六人になってしまった。本当にやる気になってきっちりやれば、やれないことはない」と目先にとらわれずに取り組んでいくことの大切さを語った。

 高崎中部名店街の友光さんは「まちで遊ぶ人達が主人公。かつてさやもーるは高校生であふれていた。若者の活動をバックアップしたい。誇りと覚悟をもって行動することが大事」と若者との協働にも力を入れていく。

 岡田さんは東二条通りの新たな商業活性化に取り組み始めた。「中心市街地の持つ意味が変わってきている。世代を超えたネットワークで、心のこもったにぎわいをつくろう」と中心市街地の元気づくりを語った。

 後藤さんは「百人が足並みを揃えるのは無理。一人が百歩進んだ時に百人目が一歩前に出てくれる。音楽センターを建設したように市民がパトロンになってまちの活性化に取り組もう。東京からも近く高崎で遊ぶことがおしゃれとして集客できる。高崎遊びを全国に発信しよう」とまとめた。

 主催した高崎青年会議所の大沢博史理事長は「中心市街地の活性化は全国的な問題で、高崎のまちが元気であってほしい。これから私たちに何ができるのかしっかり考えていきたい」、本事業を担当した轟英治さんは「中心市街地はまちの魅力が凝縮した場所。高崎の魅力を認識し、行動するきっかけにしたい」と話している。

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