厳しいなか雇用維持に努力

(2009年5月5日)

二十年度・売上減少が57%

 高崎信用金庫が顧客347社に行った調査で、平成二十年度決算の実績または見込みで57%の企業が前年に比べ売上が減少していることがわかった。市内中小企業の平成二十年度決算における売上は、減少が57%となり、景気後退の影響があらわれた。ほぼ横ばいが29・2%、増加が13・3%あった。

 減少となったのは、製造業が最も深刻で72%、卸売業59・6%、小売業50・6%、建設業50%、サービス業38・9%。増加したのは、建設業20%、サービス業16・7%、小売業16%、製造業10・2%、卸売業5・8%。減少の要因は販売数量の低下が最も大きく、製造業75・4%、卸売業61・5%、小売業46・9%となっている。

 粗利ベースでは、赤字転換または赤字継続が20%で、全体の約8割が黒字を計上した。しかし、「黒字だが売上減少」と赤字企業をあわせると全体の約6割が業績悪化となっている。利益もほぼ同様の傾向となっている。

 利益を左右している要因は売上の多寡が最も大きく全体の約8割。仕入額、人件費は1、2割にとどまった。円高の影響を受けているまたは受けそうな企業が製造業を中心に約4割あった。

 厳しい状況下にあって、正社員、パート、派遣社員を減らそうと考えている企業が約1割。7割の企業は、現状の人員を維持したいと考えている。売上、利益が減少しても、雇用を維持しようとする考えが見えている。

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