自販機の設置使用料・公募で増収
(2009年5月1日)
高崎市役所市民ロビーの自販機コーナー
高崎市は、市庁舎に設置している自動販売機を公募による入札や抽選で決め、施設使用料の増収や、業者選定の透明性を高めている。高崎市議会の逆瀬川義久議員が昨年に一般質問で取り上げ、対応を求めていた。
これまで、庁舎内の自動販売機は、旧庁舎からの慣例等によって業者が設置し、売上に応じて使用料を徴収していた。二十一年度から透明性、公平性を明確にしようと公募になった。
庁舎一階のぐるりん待合所横の自動販売機等については、売上金額が多いため、年間使用料の公募入札を行った。販売額の多寡にかかわらず、入札金額を年間使用料として高崎市に納める。高崎市では、昨年度の実績から年間使用料の最低価格を206万円に設定していたが、677万円で落札された。十三業者が入札し、落札業者だけが高額だったわけではなく、他の入札者も拮抗した金額だったことから、相当な売上を見込んでいるものと、高崎市でも驚いている。高崎市としては、結果的には470万円の収入増になった。
庁舎各階については七区分し、公募抽選により決定した。二十業者を超える応募があり、高倍率となった。販売額に応じて、ペットボトル・缶類が15%、紙パック10%、たばこ2%の掛け率で、使用料を納める。
契約期間は三年間で、既に四月一日から公募業者による自販機に変更されている。競争によって自動販売機の商品構成が充実するなどの効果もある。
自動販売機の設置は、市役所本来の業務から離れた行政財産の目的外使用とされ、来庁者の利便をはかるもの。自治体ごとに使用料の徴収はさまざまで、大都市では大きな収入につながっているという。高崎市においても、施設によって状況はさまざまだ。本庁舎は常時市民が来庁するが、運動公園の場合など、行事が行われる時は何百人、何千人が訪れ、普段は管理職員しかいない施設もある。スポーツ行事の際には、飲み物の需要があり、業者にとって販売効率が悪くても、利用者のために自動販売機を設置しておく必要がある。施設により状況が異なるため、高崎市では運用ガイドラインを作り、自動販売機の設置使用料を明確にしていく考え。