大手前・慈光通りで歩行者激減
(2009年4月17日)
高崎駅周辺への集中が進行
高崎市は昨年十月二十六日に実施した中心市街地通行量調査の結果を示した。42カ所の歩行者を午前十時から午後八時まで計測し、合計は19万866人。平成十八年の前回調査よりも九千五百人(5%)減少した。
通行量が多かったのは高崎駅西口コンコース3万4436人、高崎駅東口コンコース3万3372人、高島屋東入口9998人、ホテルメトロポリタン前7420人、ビブレ西入口前6514人、ファミリーマート駅西口店前5740人。通行量は高崎駅からビブレ高島屋周辺に集中し全体構成比の64%を占めている。
調査地点42カ所のうち、17カ所で前回を上回った。東一条通り・丹下写真館が956人で48%増、さくら橋通り・鞘町ビル前が2766人で33%増、西口線・高崎シンフォニーP前1488人で25%増、みずほ銀行前1296人で23%増。
最も減少したのは、大手前通り・横浜銀行3788人で32・4%減少、慈光通り・安国寺入り口前3022人で31・2%減少。東口ペデデッキの影響等もあり高崎タワー21前が2544人で34・5%減となった。東口ペデデッキ上に調査地点がないため、東口エリアの動態は不明。
中心市街地で歩行者通行量が多いのは、高崎駅西口からビブレ高島屋など、現在、拡幅工事が進んでいる東二条線までの地域。大手前・慈光通りは、中心商店街の二つの商業核である高島屋とスズラン、中心市街地の東西を結ぶ動脈として機能してきた。他の路線に比べて通行量は多いが、安国寺前、横浜銀行前が最下落ポイントになった。大手前の新星堂閉店も影響している。歩行者通行量が減少傾向にある中で、西一条通りなど西口界隈に歩行者が分散したり、昨年の緑化フェア以降、高崎駅西口線に歩行者動線が移動するなどの傾向も見られている。
前回よりも駅西側コンコースは二千三百人、東側は三千人、日本通運前でも千百人増加し、高崎駅東西の集客力が高まっている。高崎市では、高崎駅を中心としたまちのにぎわいを、中心商店街に波及させる考えだが、回遊性を高めるには至っていない。前回調査では、通行量全体の中で高崎駅コンコースが占める割合が31・1%で、今回は35・6%に上昇。高崎駅周辺が全体に占める割合は前回60%だったの対し、今回は64%に上昇しており、高崎駅から中心商店街への誘導が低下している。
通行量減少について高崎市では、不況による買い控え、大型ショッピングセンターの優勢なども一因でないかと見ている。大手前・慈光通りに見られる通行量減少は、駅周辺の駐車場整備の進行、マイカー客が歩いてまちを回遊しない傾向などを上げ、対策を実施していく考えを示した。