高崎市文化財保護賞に二団体
(2009年3月23日)
上州歴史的建造物所有の会による歴史散策
倉賀野神社の神楽
平成二十年度高崎市文化財保護賞の受賞者がこのほど発表された。同賞は文化財保護に功績があった人や団体に贈られる。今年度の受賞者は次の通り。
上州歴史的建造物所有の会
功績=歴史建造物の価値を認め、その理解を深めるために、歴史的建造物所有者の親睦、交流、研鑽をはかり広くその価値を啓発し文化財の保護、普及に貢献している。
平成十五年一月に発足し、今年で六年目。現在会員数は二十八人、その内高崎市は十八人になる。伝統技術実践塾=伝統技術実践塾と題し、伝統技術の講座を開き、今までに、左官や漆、古文書解読などを実践することにより、文化財の啓蒙普及に貢献している。
所有者交流=歴史的建造物の所有者の自宅を主に会場として、建造物の見学会を行い維持管理について意見交換し、各種イベントを企画する等積極的に歴史的建造物を活用し、保護、普及に務めている。冊子の出版=歴史的建造物利活用の冊子を出版し、記録保存と活動啓蒙に務めている。
高崎市倉賀野中学校
功績=地元の倉賀野神社と交流し、積極的にお祭りに参加する等、伝統文化の継承に務め、文化財の保護、普及に貢献している。
地域との交流=隣接する倉賀野神社と平成十年から伝統文化継承のための交流をはじめて今年が十年目になる。秋祭りの中学生神輿、春祭り、秋祭りに奉納する神楽などを事前に練習して当日を迎える。
中学生神輿=平成十年より始まり、倉賀野神社秋祭りの恒例行事となった。毎年部活動を終了した三年生を主体に、四十から五十人が参加している。神事の後、直会(なおらい)が設けられ、地域の人達と若者が交流の時を過ごす。
浦安の舞=倉賀野神社では、昭和四十年頃から小中学生による「浦安の舞」が行われてきた。現在は、中学生女子七人が先輩たちの後を引き継ぎ、神社の高木千重子禰宜の指導のもと、稽古を重ねている。発表の場は、春四月十九日、秋十月十九日の大祭のときで伝統的に開催日が決まっているため平日行われることもあり、保護者や学校の理解を得て継承されている。昨年は、浦安の舞が、伝統文化活性化国民協会が文化庁から委嘱を受けて行う事業「伝統文化こども教室」の認定を受け、練習用の扇や、鈴、千早などが新調できた。