罪を犯した知的障害者の生活支援を

(2009年2月22日)

罪を犯した知的障害者の生活支援を遠藤理事長があいさつ・基調講演

のぞみの園がセミナー

 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園は、九日、十日にコアホールで福祉セミナーを開催し、全国から関係者が参加した。「罪を犯した知的障害者の地域生活支援に向けて」をテーマに、研究発表やシンポジウムが行われた。国の施策や事例などが報告され、課題を検討した。

 のぞみの園では、中期計画の中に同問題を掲げ、刑務所等から出所した障害者の自立支援に取り組んでいる。

 全国の刑務所十五カ所を調査した結果では、受刑者2万7024人のうち、知的障害者または疑われる者が四百十人いたが、療育手帳保有者は二十六人。受刑している知的障害者は、福祉サービスを受けにくい状況になっている。出所後も頼れる人がなく、住居の確保や就労も難しいのが実態。社会生活に適応できず、再犯に至りがちな状況にあるという。一方、罪科は万引き、置き引き、無銭飲食が多く、取り組み方によっては再犯を防止できるという見方も多い。

 のぞみの園の遠藤浩理事長は「これまで福祉施策として扱われていなかった。セミナーを通じて支援体制や対応について業務、研究に役立ててほしい」とあいさつ。同園では、出所後の知的障害者二人をモデルケースとして受け入れ、自立支援を行っていく。同園では「他の利用者と区別しないサービスを提供する。当面は罪の軽いケースから始め、徐々に重い罪に対応したい」と考えている。

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