高崎駅西口線・歩道部は年度内完成へ
(2009年2月5日)
西口線完成イメージ・ワシントンホテル前
ト音記号をデザインしたボラード
高崎駅西口線の整備工事が一月中旬に着工された。昨年の全国都市緑化ぐんまフェア高崎まちなか会場の成果をふまえ、花壇などを配置した高崎の玄関にふさわしい街路となる。
高崎駅西口線は、高崎のシンボルロード「シンフォニーロード」として整備が進められてきた。城趾地区から高崎駅西口まで、共同溝による電線地中化や風格のある街路によって都市景観を形成し、高崎の顔となるもの。平成六年、高崎シティギャラリー竣工とあわせて、城趾からあら町交差点まで開通。同交差点から高崎駅までが未完成で、昨年の緑化フェアまでに歩道部分の拡幅と舗装を行った。同フェアの際には花壇で彩り、来街者を楽しませた。
新たな歩行者の動線を創出し、花緑によって、潤いのあるまちづくりができることが示された。フェアを機に、企業から四千六百万円の浄財が寄せられ、今回、街路の修景に役立てられる。今回の工事で、シンフォニーロードが完成する。音楽のまち高崎にふさわしく、歩車道の境となるボラード(車止め柵)はト音記号をデザイン化。歩道の花壇は十カ所で周辺状況にあわせて長さ7mから28m、幅は1・5mから2m。四季の花が植えられ、歩行者を楽しませる。夜間は街路樹の「モミジバフウ」をライトアップ。植樹部分は自然石舗装される。
四カ所にポスターを掲示するギャラリーボードを設置し、映画祭や音楽祭など、高崎の文化を発信する。歩行者の休憩場所として、石製のベンチ7基が設置される。歩道部分は花壇の植裁も含め年度内に完成。車道舗装は五月から六月までに終わらるよう早期竣工をめざして工法を検討中。高崎市は、西口線を中心に緑化フェアを継承する事業を毎年実施していく考え。
矢島八郎・初代高崎市長の尽力で高崎停車場が建設された時、停車場とともに建設されたのが今日の西口線。近代高崎の都市計画道路第一号といえる。かつて群馬音楽センターが市民の浄財で建設されたが、「市民のまち高崎」の精神に学び、高崎駅西口線も高崎の都市力、文化力、市民力の象徴として、市民・企業から協賛金が得られた。また緑化フェアで高崎市立南小学校児童有志によるボランティアが組織され、西口線の落葉清掃等、環境維持に取り組んでいく。歩道拡幅のための区画整理では、高崎駅前の老舗旅館豊田屋の保存維持にも取り組み、歴史的建造物の活用、都市景観のあり方も問題提起した。
西口前では、高崎駅西口第四地区優良建築物等整備事業が進められており、高崎市は西口ペデデッキを接続する計画。東二条線も二年後をめどに八間道路まで拡幅を完了させる。高崎駅の東西整備で中心市街地の集客力強化をはかっていく。
西口線整備は区画整理事業による事業で、高崎駅周辺(西口)土地区画整理事業は昭和五六年事業認可、総事業費207億7千万円、高崎駅西口線周辺土地区画整理事業は平成三年事業認可、総事業費44億3千万円。