福祉と医療の充実がニーズ
(2008年12月28日)
第15回市民の声アンケート
高崎市は、今夏に実施した第十五回「市民の声」アンケートの調査結果をまとめた。市政への関心や定住意識は平成十八年の前回調査とほぼ同値で高水準。福祉・医療施策の充実を求める意見が前回よりも大きな比率となった。
アンケート調査は無作為抽出された二十歳以上の市民5千人を対象に、平成二十年七月から八月にかけて行われ、2350人から回答を得た。回収率は47%。
市政への関心は78・8%で、年齢が上がるほど、強まる傾向にある。高崎市の住民サービスでは、「窓口案内・電話対応が親切」、「必要な書類などが早く手に入る」の評価が高い。一方、「住民の意見が反映されている」は15・9%と評価が低い結果となった。
「今後も高崎市に住み続けたい」は82・2%で、これまでの調査とほとんど変化がなかった。住み続けたい理由は「愛着がある」、「生活がしやすい」が挙げられている。「市外に移りたい」は5・5%で、理由として「生活がしにくい」、「近所づきあいに人情味が乏しい」「通勤通学に不便」など。
高崎市の印象は「交通網が発達したまち」、「日用品の買い物が便利なまち」、「ごみ処理がしっかりしたまち」。医療機関が利用しやすい、下水道整備は前回よりもポイントを上げている。印象が弱い分野は観光、国際交流、農林業。年齢や職業、地域による印象差が大きい。交通網は高崎地域では一位だが、他地域では四位以下。「空気がきれいなまち」は倉渕、箕郷、榛名で一位だが高崎は十位、新町は八位。
高崎市が力を入れるべきことは「高齢者福祉が充実したまち」が前回よりもポイントを上げて一位。「医療機関が利用しやすいまち」、「犯罪や交通事故が少ない安全なまち」が上位となった。子育て支援、公共交通の要望も多かった。学校教育、障がい者福祉、雇用環境整備の需要も高まっている。高崎市の印象として弱い分野が、力を入れるべき施策として指摘されていることが、今回調査分析によって明らかになった。国際交流、市民公益活動、農林業は、市民の関心が低い分野となっている。倉渕では子育て支援、榛名では高齢者福祉、新町では医療機関の要望が高くなるなど、各地域によって、求められる施策の違いも示された。
今回調査項目となった「どのような芸術文化ホールが高崎市にとって望ましいか」は、多目的ホールが79・4%、音楽専用ホールが4・8%となった。場所は郊外35・0%、高崎駅東口周辺27・1、高崎駅西口市役所周辺22・7%。
市情報の入手は広報高崎が約9割を占めた。年々インターネットがが増加し、新聞媒体は減少傾向にある。