「民意はどこか」議会の判断に注目

(2008年10月10日)

「民意はどこか」議会の判断に注目第五回高崎市吉井町合併協議会

高崎市吉井町合併協議会

 第五回高崎市吉井町合併協議会が十月二日に高崎市役所内で行われた。全協議項目について議論が終わり、十月十六日に合併調印が交わされる。

 今回の協議で合併後の吉井町議員は、在任特例が適用されることに決まった。平成二十三年四月までの任期となる。高崎市は議員定数46人、在職45人。吉井町は定数16人、在職15人。あわせて定数62人、在職60人の議会となる。二十三年春の次回選挙では、高崎市議会の定数が38人に削減されることが昨年に議決されている。高崎、倉渕、榛名、箕郷、群馬、新町の各選挙区は廃止され、現高崎市域は一つの選挙区となる。吉井町は選挙区を設け定数3が割り当てられる。これにより議席の合計は41。

 学校給食費は、食材費の高騰により、高崎市は来年一月から10%程度の値上げが行われる。吉井町の給食費は現行通りとされた。高崎市においても給食費は地域ごとに異なっている。吉井町の委員から「給食を自校方式にするために学校を統廃合されるという話が出ている」と質問された。高崎市教委は、学校規模、通学区は地域の意見を聞き慎重に判断すべきもので、給食を理由に統廃合されることがないことや、自校方式の給食の利点を説明した。また高崎市は二学期制、吉井町は三学期制であることから、授業時間増加など二学期制の成果が報告された。

 一部事務組合については、多野藤岡広域から吉井町が離脱すると、組合存続にかかわり、加入の継続が求められていることから、吉井町の区域について引き続き加入していくこととされた。

 合併後の町名については、吉井町が全戸アンケートを実施して決定する。高崎市と吉井町の字名の重複は大沢、中島、本郷の三カ所。

 吉井町では、ごみ袋の有料化が行われているが、合併後は高崎市の方法に統一され、有料化は廃止される。資源ごみの分別は、種別が異なっており、二十三年度に統一する。

 十六日に合併調印が行われ、その後、高崎市議会、吉井町議会に廃置分合の合併議案がはかられる。協議会委員からは「吉井町の住民投票により合併協議が行われてきた。議会には、民意を尊重した意思決定をお願いしたい」などの意見が続出した。高崎市議会は吉井町との合併を進める方向で動いているが、吉井町議会では、自立派が優勢で、過去においても合併関連議案を一貫して否決してきた経緯がある。また一部事務組合については多野藤岡地域全ての議会承認が必要で、各議会の日程もからんでくる。いずれにしても高崎市、吉井町議会の議決が先決で、来年六月一日に合併するためには、時間が限られている。吉井町の斎藤軍雄町長は「多くの町民が合併による新しいまちづくりを望んでいる。合併するまで一生懸命つとめたい」と所感を述べた。

 調印式は十月十六日午前十時から吉井町産業文化会館。

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