来年度から中学3年生まで通院も無料に
(2008年9月11日)
子どもの医療費無料化拡大へ
高崎市は、10日の市議会一般質問で、高橋美幸議員の質問に答え、来年度から子どもの医療費を、中学校3年生まで通院、入院とも無料化する考えを明らかにした。高崎市の医療費無料対象は、現在、通院が小学校3年生まで、入院が中学校3年生まで。 無料化の年齢拡大によって、中学校卒業まで、子どもにかかる医療費負担が無くなる。
大沢知事の選挙公約「中学生までの医療費無料化」の段階的な実施で、県は平成20年度から「入院は中学校3年生、通院は小学校就学前児童まで」に補助枠を拡大した。補助額は2分の1で、市町村が負担を折半している。市町村では、県の補助枠に加え、独自の予算で、無料化年齢を引き上げており、県内各市町村で、無料の対象年齢が異なっている。
大沢知事が、今冬、21年10月をめどに中学生までの通院の医療費を無料化する方針を示したことで、今年度は中学3年生までの医療費を通院、入院ともに無料化する市町村が拡大。前橋市など15市町村が入院・通院とも中学校卒業まで無料化に踏み切った。
運用面でも市町村で様々で、入院では、償還払い制度をとっている市町村が約半数ある。償還払いは、費用を保護者が医療機関へいったん支払い、領収書を市町村に申請し払い戻しを受けるもの。高崎市では、こうした利用上の制限はない。
来年度の中学3年生までの医療費無料化にあたって、県では対象世帯の所得制限や償還払いなどの制限を検討しているという。
高崎市は、県の方針に従って来年度から中学3年までの通院・入院の無料化を行う考えだが、所得制限や償還払いなどの制限を付けないほうが望ましいと考えている。高橋議員は、県は所得制限や償還払いなどを設けるべきでないと強調している。
高崎市の負担額は、「通院を小学校3年生まで、入院を中学校3年生まで」に拡大した20年度は、前年よりも3千万円増の6億7千万円を試算。県補助により中学3年生まで無料化を拡大すると6億9千万円の負担を想定している。