姉妹都市の協働でCO2削減を
(2008年7月4日)
地球市民環境会議報告会
四月二十三日から二十六日まで、ブラジル・サントアンドレ市で行われた地球市民環境会議の報告会が六月二十七日に、高崎市役所内で行われた。地球市民会議は、アメリカ・バトルクリーク市、チェコ・プルゼニ市、中国・承徳市、フィリピン・モンテンルパ市、サ市、高崎市が持ち回りで1995年から毎年開催している。今年度は、ブラジル移民百周年にあたり、会議にあわせて福田康夫首相が揮毫した記念碑の除幕など記念事業も行われた。報告会では、参加者の代表から、各部会の取り組みについて発表、説明された。
市民部会は高崎市国際交流協会・荻原馨さんが、同会の環境事業や外国人との交流について発表した。荻原さんは「各都市が悩んでいる問題について話し合われている。環境会議の結果が各都市の施策に生かされていると感じた」と意義を語った。
企業部会は、安藤株式会社の安藤久一郎さんが、同社の太陽光発電について発表した。安藤さんは、ブラジルの国情や同国内の日系人についても感想を述べ、交流と協働の重要さを強調した。
行政部会は高崎市環境部の養田勝さんが、市の廃棄物対策やリサイクル事業について発表した。プ市、サ市のごみ事情とも比較し、各都市の廃棄物行政担当者や事業者との交流をはかりたいと述べた。
地域づくり行政では、高崎市地域振興部の曽根光広さんが本市の都市連携について説明した。サ市は南米諸国関税同盟の都市連携に取り組んでいる。曽根さんはサ市市民の熱心な取り組みや、歓迎に感動を覚えたと話した。
コーディネーターのNPOぐんま代表・熊倉浩靖さんは、CO2削減のため都市間の取り組みの重要性を強調。アメリカは京都議定書を拒否する一方、バ市など二百の都市が都市の責任で批准をしている現実がある。姉妹都市によるカーボンオフセットやグリーン開発メカニズム、排出権取引の議論を提案した。
松浦市長は「各市持ち回りで開催している地球市民会議が三巡目に入った。現状や課題を考え、問題意識を共有し、高崎市の役割を果たしたい」とあいさつした。