市住解体し文化センター駐車場に
(2008年6月26日)
本町市営住宅
高崎市は本町市営住宅を二十一年度末に解体し、年度後半に総合文化センターの駐車場として暫定利用していく考えを示した。
本町市営住宅は、昭和三十五年に北公民館と併設して建設され、老朽化が進んでいる。一階が店舗、二階から四階が住宅で二十四戸となっている。現在二店舗、十五世帯が入居している。高崎市は今年度をもって本町市住を廃止すること決め、入居者への住宅移転補償費を補正予算化し市議会六月定例会にはかった。今年度中に入居者移転、来年度に解体作業に入り、年度後半には作業を終わらせる予定。
市では跡地利用委員会で今後の方向を検討してきたが、末広町の高崎市文化センター第二駐車場が今年九月末で閉鎖されることから、当面の間、センター駐車場として跡地利用していくことを決めた。北公民館が昭和プール跡地へ新築移転し、地域の懸案が解決された。北公民館、市営住宅用地、たかさき女性フォーラムの敷地を合わせると約百台が駐車できる。なお女性フォーラムは昭和十年の建築で、市が所有する最も古い建築物だが、現在、解体の対象とはなっていない。
文化センターは、高崎市文化会館、少年科学館、中央公民館、図書館の併設で、敷地内の第一駐車場は80台と狭く、利用を一時間以内に制限している。第二駐車場は、面積351㎡で170台が駐車できる。市は、江木町の東小北駐車場と放置自転車保管場を代替駐車場にするため、整備を始めている。自転車保管場は、北高崎駅北側への移転が進められ、七月末で完了する。
本町市住跡地が文化センター駐車場として整備されるのは、第二駐車場閉鎖の一年後。江木町の代替駐車場は収容台数も現在の第二駐車場よりも少なく、徒歩十分の距離がある。文化センター駐車場が満車で困った経験を持つ市民も多い。中央公民館の定期利用団体には周知されており、文化会館催事の入場者に最も影響が出るものと考えられている。平成二十三年に医療保健センター・新図書館がJT跡地に完成し、図書館移転が見えており、文化センター駐車場の問題は流動的な要素を多分に含んでいる。
本町市住跡地は、中心市街地の貴重な市有地として活用が期待され、市街地北部の活性化を視野に入れた計画が求められてきた。文化センターの駐車場不足はマイカー依存の現れでもあるが、高崎都心部の公共交通強化、本町から弓町にかけての都心環状線未整備地域の道路課題も含んでいる。