日高遺跡史跡公園/ 二十二年度の一部開園をめざす

(2008年1月10日)

 高崎市教育委員会は、国指定史跡「日高遺跡」の保存整備事業の基本設計をこのほど策定した。史跡公園として保存整備し、将来に伝えていく。

 日高遺跡は、関越自動車道建設に伴って昭和五十二年に発見され、関東以北、登呂遺跡以東で弥生時代の水田跡として全国的な注目を集めた。

 日高遺跡は、榛名山噴火による火山灰によって弥生時代の生活がそのまま埋もれていた。居住域、生産域、墓域が一体的に保存され、貴重な遺跡として高く評価されている。発見当時は、水田から弥生人の足跡が見つかり話題となった。平成元年に国から史跡指定を受けている。

 高崎市では平成十一年度に基本構想、平成十六年度に基本計画を策定。これまでの方向性に、新たな調査結果を加え、日高遺跡保存整備の基本設計をまとめた。対象は、史跡指定を受けている6・3ヘクタール及び隣接地域。日高遺跡保存整備委員会(会長・田村晃一青山学院大名誉教授)にはかって策定された。 公園の整備方針には遺構保存の徹底、集落生活の再現、憩いの場、住民参加の推進などが盛り込まれている。弥生時代の景観や竪穴建物など集落の生活が再現される。日高遺跡の特徴である水田、住居、墓から構成される当時のムラの様子を復元し、当時の眺望なども体感できるよう地形も再現していく。植栽の樹種については、花粉分析によって判明しているものや広域的な植生として考えられるものを選定する。

 歴史文化施設の拠点として、歴史の面白さを体験できる展示解説を行う。公園全体を「日高のムラ」として、入園者はムラ人としての暮らしやムラでの生活体験や水田を生かした農体験の場として学校活動に取り入れられるようにしていく。市民との協働による管理運営組織を住民参加を促進していく。

 日高遺跡整備計画地は、鉄道と道路によって三つのエリアにわかれており、移動経路の安全面も含め、平成二十一年から三十年度まで段階的に整備が行われる予定。平成二十一年から二十二年度に線路北側の水田エリアなど古代生活再現ゾーン北側を整備し、一部開園をめざしている。二十三年度から二十六年度に線路周辺の古代生活再現ゾーン南側と関越道西側の学習ゾーンを計画。平成三十年度までに公園最北部のガイダンス施設を整備して行く予定。三十年度までの総工事費は15億3450万円を予定。

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