ごま油の香り豊かな江戸前天ぷら
(2009年1月)
てんぷら 天松
●この道45年以上の熟練の技
一目で庶民派をイメージできる和風でモダンな親しめる外観。中に入ると香ばしいごま油の香りが広がり、油の踊るような音が食欲をそそる。カウンターの中では、74歳になるご主人の田中雅男さんが手際の良い手さばきを披露しながら次々に天ぷらを揚げる。
天松は、キスやメゴチ、穴子、海老、野菜等を衣で包み、ヘルシーなごま油とサラダ油で揚げる“江戸前天ぷら”を提供する店。
●お好みをカウンターでオーダー
天ぷらは揚げたてを目の前に出されて、フーフーサクサクいただくのがいい。カウンター席で好きなものを一品ずつオーダーするのが醍醐味で、珍しい“小柱の海苔巻”などもある。海苔に包まれたジューシーな小柱は一押しの品だ。
雅男さんは素材探しにも熱心で 「安くていいものをお客さんに喜んでもらうために、輸入物の魚や海老を探すことも心がけています。最近いい海老を見つけました」とうれしそう。
海老は約500種以上もあるそうなので、その喜び・美味しさが伝わってくる。
●ランチや宴会にも揚げたてを
テーブル席でも、ランチの定食でも一品一品揚げたてが基本。価格もお手ごろで、“天丼”(780円)、“天ぷら定食”(1、080円)は、茶碗蒸し、漬物、味噌汁付き。10食限定“天松御前”(1、080円)は、天ぷらに刺身、小鉢、茶碗蒸し、漬物、味噌汁、ご飯、デザートのお得感がある。
8~10名程入れるお座敷もあり、宴会料理は2、500円~4、500円の3コース。「締めはかき揚げ丼に限る」という常連さんの声も聞かれ、それもいいなと興味をそそられる。
●江戸前の味を継ぐ「天松」
この店は、“てんぷら天松渋谷本店”の流れを汲む。雅男さん“てんぷら天松”創業者の次男で、36年前に藤五伊勢丹に出店するため高崎にやってきた。藤五伊勢丹閉店後は独自の店を構え、妻の幸子さんとの二人三脚で盛りたててきた。「一度いらしていただいたお客様の顔は忘れません」という幸子さんのおもてなしの心にも支えられ、地域に愛され根を下ろした。4年前には頼もしい後継者、娘の礼子さん主導で店舗を改装した。渋谷本店にも引けをとらない雰囲気が楽しめる。
田中雅男さん
住所:高崎市寄合町48
電話:027-325-4972
営業時間:午前11:00~午後8:30
(午後2:30-5:30休憩)
定休日:水曜日
※メニュー・価格等は取材時点のものです
高崎商工会議所『商工たかさき』2009年1月号