機関車運転手から人気居酒屋店主へ
居酒屋ひろき
(2011年8月)
居酒屋ひろき 東口本店
代表取締役・廣木和成さん
今、高崎のまちなかで一、二を争う人気の「居酒屋ひろき」。週末は三週間先まで予約が入っているほどだ。お客様の来店を断らなければならないことも多く申し訳ないと、今年4月に2店目となる西口店をオープンした。
なぜ2店目に西口を選んだのかと聞くと、お客様のために本店にできるだけ近い場所を探したが、本店以上の席数を確保できる広い物件がなかったからと、答えが返ってきた。 「仕入先やお客様から旬の魚やメニューなど、いろいろ教えてもらったおかげで、今があります」と、あくまで謙虚で控えめ。
かつてはJRの職員で、碓氷峠のアプト式機関車の運転手だった。長野新幹線開通に伴い横川・軽井沢間が廃線となることで配置転換となり、駅のレストランやハンバーガーショップの運営、ミネラルウォーター「大清水」の営業に携わるようになった。この時に飲食店の経営や営業を勉強する機会を得て商売の知識や勘をつかんだ。
もともと、人を招いて料理をふるまうのが好きで、これならば独立できると思い36歳で脱サラして高崎駅東口に最初の「居酒屋ひろき」を開いた。
開店当時から仕入先の魚屋にメニューや商売の方法を教えてもらったおかげで、“魚がおいしい店”と評判になった。聞く耳を持った姿勢がお客様にかわいがられ、3年前に現在の本店へ移転した。移転後も常連のお客さんは引き続き来店し応援してくれたという。
繁盛の秘訣は、常に感謝の気持ちを忘れずお客様目線で発想すること、いつでも正直であることだと、廣木さんの話から伝わってくる。「安く仕入れられた時は安く、仕入が高い時には申し訳ないが高く売る」。今も尊敬する魚屋さんの言葉を守っている。
多店舗化は決して本意ではない。しかし次に店を作るとしたら、「お客様と身近に接することができる、カウンターだけの店がいいですね」。お客様の要望が後押しすれば、その実現も十分ありそうだ。
ちょっと一言
「割烹の味を居酒屋価格で提供する」をコンセプトにした居酒屋ひろき。鮮魚は仕入先の魚屋を通して漁協に注文を入れる特別なルートで鮮度抜群の魚を提供できる。すべての料理は化学調味料などを一切使わず手間暇かけた手作り。店内は落ち着いた雰囲気で、椅子や掘りごたつ式の席でくつろげる。
居酒屋ひろき (株式会社ひろき)
■東口本店 高崎市栄町2-18
TEL:027-321-6506
■西口店 高崎市旭町21-1 平和パーク1F
TEL:027-381-6848
http://www.dan-b.com/hiroki/