かっこよく走る姿を社員に見せたい
（2011年1月）
株式会社アスカ
平成６年に人材派遣会社として創業したアスカ。代表取締役会長の加藤秀明さんは、今年で６３歳。１１月に行われた「第２０回ぐんま県民マラソン２０１０」の１０キロ男子の部に出場し、タイムは１時間７分５３秒だった。毎朝６時３０分に起床し、自宅の周辺約１０キロをジョギングする。猛暑が続いた今年の夏は、スポーツジムで走りこみ３年連続出場に備えた。
加藤さんは県民マラソンに出場した理由を「健康のためだけではない。マラソンは競技だから」と話す。競争相手を抜き去ったときや、沿道の人たちの声援に軽く手を振る姿は観客を魅了する。そんなマラソンに魅かれたという。
「近頃、若い人が憧れる職業が少なくなっていると思います。そんなとき、アスカの会長としてかっこいい姿を見せたくて走り始めました」。加藤さんのこの言葉の裏には、自分の会社や仕事に誇りを持ち、家族にも自慢してほしいという、社員に向けた思いが込められている。
いっぽう、観客の前で走るというのは、プレッシャーも大きい。「ゴール近くになり、息苦しくて、リタイアしたい気持ちと戦いながら走っている自分のぶざまな姿は、社員に見せたくないです。でも、社員から会長の頑張っている姿に感動しましたと言われたときには、出場してよかったという満足感と、人生の充実感に浸りました」。
人材派遣業は人と人とのつながりが大事。お客様との信頼関係が成り立ってこそ、仕事が成立する。信頼関係を築くには、相手を尊敬する心が必要となるが、それ以上に、自分が髪を振り乱し、真摯に物事に取り組む、一見「ぶざま」とも見えるような姿を示すことも重要。加藤さんは、マラソンを通し社員たちにそのことを伝えるために走る。
ちょっと一言
今年、社内に陸上競技部を創設した。全員未経験者だがトレーニングを重ね、県民マラソンに挑んだ。会長と共に５人のメンバーが、揃いのユニフォームでエントリーし、全員完走した。来年は何人エントリーするか楽しみだ。
株式会社 アスカ
代表取締役会長 加藤秀明
住所：高崎市問屋町２－７－８高崎商工会議所ビル４F
TEL：０２７－３６４－１８１７
http://www.asuka-hu.co.jp/
