ここでしか手に入らない建築部材が揃う店
(2010年10月)
株式会社伊藤ホーム(ショールーム)
カマボコ型のショールーム
3年前にオープンした、赤いカマボコ型のショールーム。外観はドーム型をした倉庫のようだが、中に入ると雑貨類が多数ディスプレイされている。布地やキャンドルなどもあるが、よく見ると建築部材が多い。
南欧風の住宅にぴったりのアイアン(鉄製)の黒いドアノブ、カーテンレール、表札。ほかにも、ポストやトイレットペーパーのホルダーなどが並ぶ。アイアン商品を置く店は県内でも珍しい。ましてや、自分の家に合うサイズを探すとなると皆無に等しい。しかし、同店の品揃えは豊富で、商品によってはオーダーも可能だ。
また、メキシコ製の洗面ボウルは、絵柄がカラフルな陶器製で、1つ1つ職人が絵付けした1点ものだ。
お客様の要望に応えた結果の品揃え
「来店されるお客様の多くは、無垢材や、珪藻土の壁などの自然素材を好みます。また、細部にこだわる人も多く、デザイン性の高い建築部材や雑貨を探しているが見つからないという声をよく耳にしました。お客様の好みを考え仕入れをしたら、シンプルな南欧風をイメージした品揃えになりました」と雑貨類の仕入れを担当する女性スタッフ。
同店は伊藤ホームのショールームであるが、住宅展示場にあるような、一戸建ての住宅ではなく、建物の中が色々なエリアに分かれ、家づくりに必要な情報を発信している。
2階には、勉強会などに使える8畳ほどのレンタルスペースと、ガーデニング雑貨のコーナー。1階にはリビングを中心としたショールームや、アイアンとテラコッタ・タイルを使ったエクステリアが施工されている。
「お客様の要望に応えているうちに、自然とこのような店になりました」と営業責任者の伊藤好克さんは言うが、計算された品揃えだ。
営業責任者 伊藤さん
住人十色の家づくりをサポート
開店当時は、伊藤ホームで家を建てたお客様が来店されるだけだったが、次第に口コミで広がり、部材だけを買って帰り、自分で取り付ける人も増えてきたという。
近年、家のデザイン性に価値観を求める人が、非常に多くなった。家づくりは、作ってしまえば終りというわけではなく、住んでいる人と住宅がなじむまでに時間がかかる。後から自分の家にプラスしたい雑貨・部材もあるはず。求められる商品を置くのは自然なことである。
赤いドームの中では、施主の心理を的確に捉えたビジネスが展開されていた。
会社概要
営業責任者:伊藤好克
住所:高崎市菅谷588-3
TEL:027-360-6303
FAX:027-360-6353
URL: http://ito-ltd.jp/
高崎商工会議所『商工たかさき』2010年9月号