市民が馬と触れ合う機会を提供する高崎唯一の乗馬クラブ
(2010年6月)
レッスン風景
クラブの敷地内で馬は生活している
所長の吉岡さん
有限会社ティー・アール・シー乗馬クラブ高崎
●全国展開の乗馬クラブと提携
昭和の前半ごろまで、県内の農家には当たり前のように馬がいて、貴重な動力になっていたようで「この辺の人は、お金を出してまで馬に乗ろうとは思わなかったでしょうね」と話す吉岡所長。昭和48年に、もともとは獣医さんが運営していた乗馬クラブを引き継ぐために、大学の馬術部で一緒だった諸岡社長と共に高崎にやってきた。その後、乗馬クラブを全国展開する(株)乗馬クラブクレインと提携し、ノウハウの享受や社員研修への参加、提携クラブ間での会員の練習場の相互利用など乗馬クラブとしての機能を強化してきた。乗馬クラブ高崎には、冬場に雪の多い長野や新潟からやってきたり、首都圏から小旅行気分でやってきたりする提携先の会員の利用もある。現在、同クラブの会員数は約500名、馬も約40頭と徐々に規模を広げている。
●馬との触れ合いは、健康にも効果あり
同クラブには馬のほかもポニーが2頭おり、幼児から小学校低学年を対象にした乗馬レッスンに対応するほか、高崎市が主催するイベントなどで子供たちとの触れ合いに活躍する。「競馬と乗馬を除けば馬の仕事はほとんどなくなりましたが、人々の馬への関心は高まっているように思います」。会員募集の活動でポニーを街中に連れていくと、写真を撮ろうとする高校生に囲まれることもあるという。
また、“乗馬療法”という言葉があるほど、乗馬は健康増進に効果的。馬の歩くリズミカルな揺れが、人間の脳や体を刺激することで、筋肉の発達や血液循環を助け、姿勢や平衡感覚など各部の機能を向上させる。糖尿病患者が医師に乗馬を進められるという話もある。有酸素運動なので、一回45分のレッスンはダイエット効果もバッチリという。
●シニア向けのプログラムの充実を図る
乗馬はやり続ければ技術の向上がずっと続き、性別や年齢に関係なく長く楽しめる数少ないスポーツ。同クラブでは、愛好者の主流が20、30代からシニア世代にシフトしており、接客やレッスンプログラムに関しても今後はシニアをターゲットとしたサービスの向上を重点的に図っていく方針だ。 「年に6~7回、県外の提携先の乗馬クラブへ“外乗り”に出かけ、海岸や高原で乗馬を楽しめるイベントも開催しています。初心者の方を対象とした体験乗馬も随時開催していますので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください」とのこと。高崎でできる乗馬体験、敷居は決して高くない。
月会費/15,000円、騎乗料(45分)/平日1,500円・土日2,000円(入会金が別途必要、詳細は同社へ)
社長:諸岡 慶
住所:高崎市南大類町124
TEL:027-352-5250 FAX:027-352-5744
高崎商工会議所『商工たかさき』2010年6月号