上信・平和・群馬/上信グループ3社が共同配車を開始

(2010年4月)

上信・平和・群馬/上信グループ3社が共同配車を開始三社共通の目印は「上信共同無線」の行灯

上信・平和・群馬/上信グループ3社が共同配車を開始上信ハイヤー内の共同配車室。県内ではまだ少ない最新の配車システムにより空車が瞬時に選ばれ配車される。

●メリットは「速い・安い・マナーが良い」

 昨年11月、上信グループ内の系列3社が「上信共同無線」として配車を一元化した。不況の影響と世の中の健康志向などを理由に、“短い距離は歩く”という人も増えるなどタクシー利用者は減る一方。


 安心安全は当たり前。厳しい経営環境の中、共同無線は「速さ」「安さ」「マナーの良さ」で、利用者に猛アピールを開始した。


●営業網の充実でスピード配車

 3社を合計すると120台・22営業拠点があり、旧高崎市内ほぼ全域をカバーしている。配車センターで電話を受けるとモニターにお客の位置が表示され、そこから半径2キロ以内にいる空車のタクシーが瞬時に選ばれ配車の指示が送られる。依頼から到着までがあまりにも早いので、驚かれることもしばしばだ。


 近くの車が迎えに行くため、迎車料金が安くなるということでもある。これも利用者にとっては嬉しいメリットだ。


●合同研修会で運転手のマナー向上

 運転手のマナーもタクシー会社を選ぶ基準の一つだ。3社が同じ水準に達していないと、今までのお得意様を減らす結果になる。そこで合同研修会も始まった。全員が、より高いレベルでの接客技術を身に付けてサービス向上を目指している。


●そしてコスト削減

 これまで各社に配車担当が必要だったが、共同化によって人的負担も経費も大幅に削減された。現在は、上信ハイヤー内にGPS機能を搭載した最新配車システムで、3社の担当者が一緒に仕事を行う。


 また、可能な限りの拠点共有化によって空車状態で走るロスを減らすことにも効果が出ている。開始以来、実車距離(客を乗せて走る距離)が2~3%伸びている。


●機会損失を減らす

 高崎市内には結婚式場や葬儀会館、ホテルが多い。催しがあると一気にまとまった台数が必要となるが、そうした機会にも対応することができる。「上信共同無線に頼めば、必要台数が揃う」という信頼感が生まれるだろう。


●「上信共同無線」の行灯が目印

 まだまだ利用者が戸惑う場面もあるようだが、目印は「上信共同無線」の統一された行灯。タクシーチケットも3社のものどれでも使うことができ、指名の場合も従来通りだ。


 厳しい時代に共同戦線を張り、利用者ニーズに応えながら新たな市場開拓に乗り出した。


~グループ概要~
 <上信ハイヤー>
 <平和タクシー>
 <群馬タクシー>
 配車電話:027-322-1212

 

高崎商工会議所『商工たかさき』2010年4月号

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