卸売業からエンドユーザー向けのメーカーへ
（2009年9月）
400ml（左）と100mlタイプ。この他にも携帯に便利なものや業務用の大容器も
須永勝さん
株式会社ミツワ化学
「今までの事業の延長線上に生まれた自信作です。これまで大切に培ってきた人と人との繋がりの中で、仲間との共存共栄を図りながら一般消費者に向けた販売ネットワークを構築したい。少しでも世の中の役に立てれば嬉しい」と話す須永社長が手にするのは、これから勝負をかけていく新製品の瞬間除菌・消臭剤「シアック・ワン」。国内唯一の食品添加物次亜塩素酸製剤だ。
有効成分が有機物に反応すると除菌作用が起こり、分解して水になる。様々な微生物やウィルスに対して強力な除菌効果を発揮しながら、目や皮膚への刺激性試験もクリアし、飲用水としての基準も満たしている。シュッと噴霧すれば、手指や食品の除菌・洗浄、室内の除菌・消臭などなど、様々なシーンに安心して手軽に利用できる。
今年４月１日より新事業部を立ち上げ、「シアック・ワン」を製造、一般消費者向けの流通を図るため販売代理店の募集を展開している。
同社は、昭和60年に化学薬品の卸売を目的に設立し、酸・アルカリ・水処理薬品等の小分け製造により、浄水場やゴミ処理場、食品製造業等への薬品供給を行なってきた。平成20年の水道法改正で次亜塩素酸ソーダに含有する塩素酸の数値基準が厳しくなったことを受け、品質管理に万全を期すため、新たに冷却装置や分析装置を導入し、納入時に自社独自の品質分析表を添付できる体制を同業他社に先駆けて整え、顧客の信頼獲得に努めている。
「大きな投資で、気持ちがしおれ気味でしたが、環境を整えたことにより、『シアック・ワン』を生み出すきっかけになりました。価格を決める側に立つことは長年の夢でした」と笑みを浮かべる須永社長。一般消費者をターゲットとした製品の開発製造と販売ルートの構築という、いまだかつて経験したことのない分野への挑戦は、試行錯誤を重ねながらも心躍る取り組みであるようだ。しかも新事業は三人の息子に任せる意向で、次世代に託せる未来がある喜びが伝わってくる。
ちょっと一言
「シアック・ワン」は、新型インフルエンザの流行期を迎え、病院や公共施設はもちろん家庭においても、消毒液の常備が一般化されつつある折、有効な製品。肌などへのダメージや誤飲が心配されるアルコール系の消毒液とは異なり、安心安全で人にも環境にもやさしい機能水だ。専用の超音波霧化器を使用すれば室内の空中浮遊菌の除菌も可能という。
株式会社ミツワ化学
代表取締役社長 須永勝
住所：高崎市鼻高町43-13
TEL：027-384-3170
高崎商工会議所『商工たかさき』２００９年９月号
