花屋の奥さんはカルチャー教室の先生

(2009年8月)

花屋の奥さんはカルチャー教室の先生絵手紙教室

花屋の奥さんはカルチャー教室の先生水谷裕子さん

フラワーショップ花一・水谷裕子さん

 通勤途中のバスから見えた花屋にあこがれ、働きたいと飛び込んだ裕子さんは、そこで働いていた御主人と出会った。共に手を携え地域一番の花屋になろうと「フラワーショップ花一」を開店した。

 「花は私たちの暮らしと切り離せないもの。誕生を祝い、死を悼むまで様々なシーンに潤いを与えてくれます」。花一は、ギフト用生花の取り扱いが多く、裕子さんはアレンジなどの提案ができるよう、フラワー装飾一級技能士の資格を取得し、店舗の2階でアレンジメント教室も開催している。

 多忙であるにもかかわらず、裕子さんが夢中になっているものに、「絵手紙」がある。思い立ったらまっしぐらで、3年間かけて日本絵手紙協会公認講師の資格を取得した。7月には姉妹の合同展をイオンモール高崎で開催し、同時に行なった絵手紙体験教室では、夏休み中の子どもたちが多く集まった。

 また、以前から鉄道の駅舎をテーマにした絵手紙の制作に取り組み、上信電鉄の各駅を描き、わたらせ渓谷鉄道、吾妻線の各駅も描き上げて絵はがきを作成している。「最初は通学に利用した上信電鉄への懐かしさから描き始めたが、微力ながら群馬の観光の活性化に役立てればという思いもあります」と話す。病床にあるかつて上信電鉄の運転手だった父を励まそうと、絵手紙を購入してくれた娘さんとの出会いなど、「絵手紙を書くことで、嬉しい出来事があります。絵手紙は気軽に取り組め、出来たときの喜びがあり、人と人の心をつなぐ。絵手紙は魅力がいっぱいです」。高崎絵手紙サークルを主宰し、公民館や企業でも絵手紙を教えている。

 バイタリティあふれる裕子さんには「一度しかない人生だから、いろいろなことをやりたい」という思いが強い。「お年寄りに絵手紙を教えたり、食育ならぬ“花育”として、子どもたちに華道やフラワーアレンジメント、そして講師の資格のある茶道も併せて日本文化の素晴らしさを伝えたいです」と、常にその先にやりたいことがいっぱいだ。自分が魅せられたものを伝え、人や地域とつながろうというその姿勢に、元気をもらう人は多いはず。

 秋からは中泉町の自宅でも絵手紙教室を開催予定。

フラワーショップ花一
高崎市赤坂町1-1
電話:027-326-9746

高崎商工会議所『商工たかさき』2009年8月号

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