店自慢のメニューでネットショップに挑戦!
(2009年3月)
おばんさいセット 3150円
明妃子さん、美嘉さん、治悠子さん、汰美さん
居酒屋 小塙(こばな)
店の大黒柱として、厨房で腕を振るうこと33年。肝っ玉母さんの味は、多くのファンの胃袋を魅了してきた。もつ煮は創業以来の味で、豚の角煮は10年ほど前にランチメニューに登場すると、たちまち人気メニューとなった。
「お客様から、家族や知人に食べさせたいからと注文を受け、冷凍して送ることがあり、美味しかったとお礼の電話をいただいたときは嬉しかったです」と言う治悠子さん。
一緒に店を切り盛りする家族は、原材料にこだわり丹精こめて作るお袋の味を、広く全国に発信したいと、インターネット販売に向けて動き出した。 しかし「手軽に始められると考えていたネットショップのオープンは、店を一軒出すくらい大変な苦労でした」と実感がこもる娘婿の佐藤汰美さん。ネットショップの出店をヤフーショップに決め、オープンの為に毎日の店舗営業と並行して発送方法の準備や、必要な書類を整え審査などの手続きをクリアしなければならなかった。
そしていざオープン、「角煮」でインターネット検索すると約750店舗の競合があり、着目されるページ作りや、検索で上位にヒットするための工夫、ニュースレターの作成、お客様へのメール対応等、店舗とは異なる作業に試行錯誤が続く。
それでも「おいしく手間のかからない惣菜は、共働き夫婦などの増加による中食(なかしょく)需要の拡大に応えるものと確信しています」明妃子さんは胸を躍らせる。
昨年11月のオープンから約3カ月が経過した。注文件数はまだまだであるが、注文客の満足度は5段階評価の5。「食べてもらえさえすれば」の自信が深まり、贈答用セットや、品数豊富な「おばんさいセット」、お店でも手応えを得た「角煮のポンポン揚げ」等、新商品をさらに加え、キャンペーンなどの企画も行っていく。
料理は治悠子さん、発送準備は汰美さん、ネットショップでの注文対応は明妃子さんと家族が一致団結して居酒屋の営業に加えてネットショップに挑む姿が、力強さと希望に満ちている。
ちょっと一言
「お客様を裏切らない」という信念で、素材にこだわり、手間を惜しまないという姿勢を貫く“居酒屋小塙”。根強いファンや力強い応援団がいて、ミクシィに小塙のコミュニティを立ち上げてくれたのもお客様の一人。約60名の登録者には、長女美嘉さんが日替わりランチメニューなどの配信もする。情報が遅れると「おなかがすいたー」と催促のメールが届くとか。
居酒屋 小塙(こばな)
根岸治悠子
高崎市上小鳥町525-1
TEL:027-362-4573
URL:http://store.shopping.yahoo.co.jp/kobana/
高崎商工会議所『商工たかさき』2009年3月号