お客様への感謝の心を継承
（2009年2月）
三菱自動車サテライトショップ高崎
会長佐藤信行さん、社長佐藤一行さん
高崎菱和自動車販売株式会社
信行会長が難関を突破して入学した自動車整備学校を卒業後、県内の三菱系カーディーラーに整備士として勤務したのは、半世紀も前のこと。当時はスクーターが全盛期だった。そして４年後の昭和37年４月10日に独立を果たした。その日は、自社の開店式と結婚式を挙げるという二重におめでたい日となった。
「22歳のときです。妻は仕事でも良きパートナーとなりました。自分たちの土地と社屋を手に入れようと、身を粉にして働きました」と話す信行会長。
朝から晩まで働き続ける勤勉な両親のもとで育った息子の一行社長は、進学はもちろん、就職も自分で決めた。会社を大事に守り育ててきた両親の背中に、自分が跡を継ぐという気持ちは自然に芽生えた。都心の三菱自動車で、５年間経験を積み家業に入った。
かつて起こった“三菱リコール隠し”問題では、親子ともに最大の苦境に立たされるが、半世紀にわたって信頼と実績を築いてきた信行会長は、こんなときこそＩＳＯ認証を取得しようと呼びかけた。それを受けて一行社長が中心になり、社員と共に毎晩遅くまで勉強会を行い、県内でいち早くＩＳＯ９００１の認証を取得した。 「まさに“ピンチはチャンス”。それがお客様の信頼感となり、その後取引先を増やす大きな力となりました」と一行社長。
「あの苦難のときに、お客様や友人が私を“励ます会”を開いてくれ、本当に感激しました。有難いことです」と信行会長は話す。
お客様への感謝の気持ちを一層事業に反映させ、アフターサービスを充実させるべく万全の整備体制にさらに磨きをかけ続けた。
大きな苦難を乗り越えて、親子の絆はさらに深まった。信行会長は平成18年４月10日、66歳の誕生日に社長職を退き会長に就任した。「元気で余力のあるうちに譲った方が、社長の力になってやれます」、ふと親心がのぞく。
ちょっと一言
全国の三菱自動車販売店の中でも常にトップクラスの実績（全国表彰優秀販売店38年連続入賞）を誇る同社。クルマの仕組みが分かるスケルトン・モデル展示で、整備内容をわかりやすく説明したり、キッズコーナーやゆとりコーナーを設置したりと、飽きさせないショールーム作りで来店型の店舗運営を推進。アフターサービスには定評あり！
高崎菱和自動車販売株式会社
住所：高崎市南大類町568－1
電話：027-352-5522
高崎商工会議所『商工たかさき』２００９年２月号
