暖かくて経済的 温水式床暖房がこれからの主役
(2009年1月)
温水式床暖房ジョイフルパネルの施工現場
代表取締役 渡部 一郎さん
株式会社ジョイフル
床暖房には大きく分けて2種類のシステムがある。床下に電気ヒーターを埋め込む電気式と、温水を循環させる温水式がある。
ジョイフルでは温水式床暖房に力を入れている。社長の渡部さんは「オール電化の住宅が増え、エコキュートの普及が拡大したため、システムの熱を利用した温水式床暖房が主流になりつつあります。今後普及が期待される住宅用燃料電池の排熱を利用するのにも温水式の床暖房は効果的」と分析。温水を利用して均一に部屋を暖めるために床面積の6~7割に床暖房を敷設することを勧めている。
以前は放熱管に熱伝導の良い銅管を用いていたが、今では継ぎ目のない樹脂管が主流になった。樹脂管を使うことで施工期間の大幅な短縮に加え、接続部から漏水する心配もない。樹脂管と断熱パネルが一体となっているものを利用するのが一般的だが、ジョイフルではパネルと樹脂管を別々に敷設できるようにした断熱パネルを造っている。群馬でも数少ない床暖房メーカーだ。
「オリジナルの〝ジョイフルパネル〟を利用すると、新築でもリフォームでも、あらゆる住宅や間取りに対応することができます」と渡部さんは話す。パネルを床に敷き詰め、その溝に合わせて放熱管を敷設する。10畳程度の広さの部屋であれば、2~3日で床暖房の敷設が可能ということだ。
リフォームの場合、既存の床の上に床暖房と新しい床を敷設するため、仕上がりには少し段差ができてしまうが、段差解消スロープの取り付けで対応する。また、和室の場合は畳の厚さを利用するので床暖房の上に新しい床を設置しても段差ができない。専用の薄い畳を利用すれば段差もない和室の床暖房も実現できる。パネルの厚みによってできる周囲との段差を解消し、バリアフリーへの対応も心がけているという。
近年、住宅そのものの耐熱性、機密性が向上し、床暖房の熱効率もアップした。そのため、床暖房はさらなる人気を集めると予想される。こたつやストーブに並び、定番の暖房器具となる日も近いかもしれない。
他の暖房器具との使い分け
自然なぬくもりを生み出す床暖房だが、その反面、急速に部屋を暖めるのには適していない。ある程度部屋の温度が上昇するまでエアコンなど他の暖房器具を併用した後、床暖房のみに切り替えることで弱点を補い、効果的に部屋を暖めることができる。
株式会社ジョイフル
住所:高崎市宿大類32-2
TEL:027-353-8251
FAX:027-353-8252
URL:http://www.joyful.co.jp/
高崎商工会議所『商工たかさき』2009年1月号