パンフレット、チラシ、POP…。売れ行きを左右する「商業デザイン」

(2008年12月)

デザインしたパッケージとパンフレット

三國 吾郎さん

合資会社ミクニ商業デザイン事業所

やっとかなった夢、デザインという天職

 平成14年に、それまで勤めていた食品流通会社を退職して、念願のデザイン事務所を設立した三國さんは、食品や飲料などのパッケージデザインや、旅館・店舗等々の施設案内、製品案内のパンフレット、チラシ、ロゴ、そしてスーパーマーケットのPOP等の企画・制作をすべて一人で手がけている。  これらは、ツール(道具)としてもたらす効果が求められるものである。例えばスーパーの週末催事で行われるデモンストレーション用のPOPは、既成のものが多いなか、三國さんは、あくまでオリジナル性重視で差別化を図り消費者に訴求する。

 また、ふるさとの山河の恵みをやさしく包むようなパッケージデザインで、県が選定する「グッドデザインぐんま」に平成17・18・19年度と3年連続の受賞を果たした。

 現在の仕事は18歳の時からの夢で、経済専攻の大学を卒業後、サラリーマンをしながら夜間はデザイン専門学校に通い、独立した後に芸術大学の通信制でデザインを学んで卒業証書を手にするなど、ひたすら夢の実現に向かって腕を磨き続けてきた。

デザインを通じてふるさとの活性化に貢献したい

 「群馬県産業支援機構」に商業デザインの専門家として登録されたり、自ら営業することで、地元発の地域色豊かな商品のパッケージデザインの依頼が多くなった。さらに、手がけた商品がより引き立つような売場のディスプレイ等も手がけている。

 三國さんの仕事のスタンスは、常に十分なコミュニケーションが基本。商品に対する作り手のこだわりや思い入れなどをヒヤリングすることに最も時間をかけ、消費者の視点に立った発想で効果的なデザインを形にし、それを基に依頼主とお互いの意見をすり合わせ仕上げていく。効率の時代にあって、丁寧で誠実な仕事ぶりが顧客から支持されている。

 「お客様の外部スタッフという気持ちで、親身な対応を心がけています」という三國さん。地元群馬が活性化するような商品の販売促進に貢献したいと考えている。

 「全部自分でやらないと気がすまないのが玉にきず」。ものづくりを楽しみながら“最善”にこだわり、かゆいところに手の届く対応で、顧客先からの信頼も厚い。

代表:三國 吾郎さん
住所:高崎市中島町135-44
TEL:027-353-1185
URL:http://www12.wind.ne.jp/mikuni/

高崎商工会議所『商工たかさき』2008年12月号

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