経済活動が盛んで雇用が多い都市をつくる!

日本一の中小企業支援策がスタート

経済活動が盛んで雇用が多い都市をつくる!

 東日本大震災の影響や円高など、厳しい経営環境に置かれている高崎市内の中小零細企業を支援し本市経済を活性化させるため、高崎市は平成24年度予算に中小企業支援の為の新規助成制度の創設など、国内屈指ともいえる支援策を盛り込んだ。

 富岡市長は「高崎の体力を強くしていきたい」と、就任以降、東日本大震災で影響を受けた市内企業の支援や産業活性化に取り組んできた。首都圏での高崎産農産物の販売や、リフォーム費用の補助、ビジネス誘致制度など大きな成果を上げている。国内でも最高水準となったビジネス誘致制度では、市内企業の流出を食い止め、長きにわたって塩漬けとなっていた高崎操車場跡地に、「㈱原田」、「原㈱」、「㈱高崎共同計算センター」が進出を決め3社とも事業拡大を計画している。

 高崎市の平成24年度予算では中小零細企業への支援策を更に充実させ、市外からのビジネス誘致にも本格的に乗り出す考えが盛り込まれている。目玉政策では、当所が市に要望していた「リース料金助成制度」「小口資金融資保証料の全額補助制度」、が新たに実現される。

リース契約にも助成

 企業がリース契約により機械設備を導入する費用の一部を助成する「中小企業機械設備導入支援制度」(左表参照)が創設される。固定資産、事務机などの什器・備品、役員専用の高級車などは対象外だが、償却資産は、ほとんどが助成対象となる。

 助成期間は、平成24年度から平成28年度までに新たにリース契約し、そのリース開始日から5年間。年度の途中で新規に契約した場合も、日割り計算で助成額が算定されるので申し込みができる。

融資の信用保証料全額補助

 厳しい経済状況下における中小企業の経営改善を支援するため、小口資金融資制度利用時に事業者が負担する信用保証協会への信用保証料を全額補助する。資金繰りにおいて借り入れ時の保証料負担は重く、これを無くし事業者を支援する。

 これまでの小口資金の信用保証料助成制度は、信用保証料の算定料率が1%を越える場合、県と高崎市で0.4%ずつ合計0.8%が補助され、残りを事業者が負担する制度となっていた。新しい制度では、算定料率から県補助分を差し引いた残りを全て高崎市が助成することで、信用保証料の事業者負担をゼロにする。全額補助は全国でも珍しく、群馬県内では初めてとなる。

土地取得に30%上限なし

 優れた誘致制度で、市外からの新たな企業誘致と市内企業の流出防止をはかるため、平成23年秋に打ち出した「ビジネス立地奨励金」制度は、「高崎操車場跡地」や「高崎・玉村スマートIC」周辺区域などを対象とし、企業誘致の促進をはかる。この奨励金は着工後に補助されるため高崎操車場跡地に進出を決めた企業の実際の交付は平成24年度からになる。

 事業用地取得奨励金、施設設置奨励金、雇用促進奨励金、上下水道使用料金奨励金、緑化推進奨励金、地球環境・省電力設備奨励金で構成される。目玉となる事業用地取得奨励金では、新たに取得した土地の取得費30%を限度額なしで助成する。また施設設置奨励金では、新たに取得した土地・建物・償却資産に係る固定資産税、都市計画税、事業所税(資産割)相当額を限度額なしで5年間交付する。

建て替え、増築にも奨励金

 「高崎操車場跡地」や「高崎・玉村スマートIC」周辺区域を除く、全高崎市域を対象としたビジネス誘致施策として、「産業立地振興奨励金」を平成24年度に大幅に改正する。用地取得に対する助成はないが、事業所設置奨励金を柱に、雇用促進奨励金、緑化推進奨励金で構成され、現在の事業地内での、工場や社屋の建て替え、増設も対象となる。市内の工業団地は造成から数十年が経過していることもあり、建て替えを計画している事業者が多いことから、今回の奨励金制度を創設した。現在、工業団地内に空地が無く、建て替え移転の需要をまかないきれない背景もある。

 この奨励金によって建物の取り壊しや仮事務所、仮駐車場など建て替えに伴う事業者の費用負担を軽減し、市内事業者の経営基盤強化をはかっていく。5千万円以上を対象に、建物取得費(固定資産税評価額)の10%を、1千万円を限度に助成する。奨励金は、建設後、固定資産税評価額が決定してから交付されるので、奨励金の実質的な予算化は平成25年度からになる。

創業者に手厚い支援

 「事業を始めるなら高崎市」の支援環境を充実させ、市内外から元気な創業者を呼び込もうと「創業者融資保証料全額補助」と「利子補給金制度」を創設し、融資を必要とすることが多い新規創業者を支援する。事業に必要な設備や運転資金の融資に伴う貸付時信用保証料の全額補助、5年間の利子補給によって事業立ち上げ時の負担軽減をはかる。2つの制度をセットにした創業者支援は、全国でも少なく中核市では初めて。

事業所税の助成を継続

 経営状況に応じて事業所税の全部または一部を助成する「中小企業経営安定化助成制度」を継続する。事業所税は昨年7月から課税開始となったが、高崎市では、企業支援を強化するため、初年度の平成23年7月1日から平成24年6月30日について、助成額を事業所税額の2分の1から4分の3に引き上げた。赤字企業は、平成23年7月1日から平成28年6月30日まで事業所税額の全額が助成される。

 高崎市では、助成の対象となる事業者は、課税対象の670事業者のうち、70.1%の470事業者を予想している。また、事業所税納付に伴う資金繰りを支援するため、高崎市では融資制度を創設し、課税対象自治体の中でも手厚い助成制度を実施している。

積極的にキャンペーン

 高崎市の魅力や特色を積極的にPRし、本市への企業誘致や市内企業の定着をはかるため、ビジネス誘致推進事業を拡充する。東京都内で「ビジネス誘致キャンペーン」を実施するほか、インターネットの市内工業団地ウェブサイト「メードインたかさき」を充実させ情報を発信していく。

現在、工業団地に空地がないため、高崎市内への工場進出を考えている市外事業者や、適地を探している市内事業者に向け、民間の空き工場など産業用地として使える情報も、新しい試みとして積極的に提供していく。

 高崎市が、国内でもトップクラスのビジネス誘致施策や中小企業支援を重点事業として打ち出したことは、高崎の大きな特徴と言えそうだ。平成24年度は、中小企業を対象とした手厚い支援策が数多く盛り込まれ、高崎商工会議所の要望が着実に実現されている。市内企業の経営安定と新たなビジネス創出を視野に入れた総合的な産業活性化対策で、高崎市と高崎商工会議所の連携が成果を上げている。

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