金沢市と友好交流都市協定締結
金沢市と友好交流都市協定締結
高崎市と石川県金沢市の友好交流都市協定の締結に向けた覚書が、昨年末の十二月二十七日に取り交わされた。同市の山出保(やまで・たもつ)市長が高崎市役所を訪れ、松浦市長と覚書に署名した。本協定の調印は二月に松浦市長が金沢市におもむいて行われる予定。
平成二十六年までに北陸新幹線が石川県金沢市に延伸されることにより、高崎市と金沢市の観光をはじめとする交流を深めていこうとするのが協定の目的。金沢市は石川県の県庁所在地として人口45万人、面積468平方キロの世界観光都市。平成八年に中核市になっている。現在、高崎市と金沢市の所要時間は、上越新幹線、ほくほく線、北陸本線経由で約三時間三十分。北陸新幹線開通後は約一時間三十分で結ばれることになる。
昨年十二月初めに金沢市の山出市長から「高崎市との友好交流を深めたい」と打診があり、松浦がこれを受けた。山出市長は「高崎市は北関東と信越を結ぶ交通の要衝と本市の交通拠点性に注目し、「北関東道が開通すれば生活圏が広がり、高崎市の及ぼす影響は、はかりしれない」と大きな期待を寄せている。北陸は中部、中京、関西エリアに位置しているが、北陸新幹線によって関東圏、首都圏に引き寄せられるという見方もあり、金沢市が高崎市と友好協定を結ぶことは、関東からの観光誘致を拡大する布石という意味合いもある。災害時の協力協定を除き、高崎市が国内都市と友好協定を締結するのは、これが初めて。
山出市長が「松浦市長とはじっこんの間柄」と話すほど両市長は親交の厚い間柄。山出市長が全国市長会の会長をつとめた時に、松浦市長が副会長に就くなど旧知の仲だ。山出市長は「金沢市も高崎市も城下町として発展してきた。軍都、大学、オーケストラという共通点がある」という二市の歴史に加え「新しいことに取り組む意欲が、金沢と高崎は共通している」と市民性の特徴も強調した。
二市の友好交流は、当面は物産交流、フィルムコミッション、観光情報の相互PRなど、観光キャンペーンを中心に行われる。山出市長は「時間をかけて知恵を出していきたい。ゆっくりと豊かな交流を成熟させていきたい」、松浦市長は「すそ野の広い交流を行っていきたい」とこれからの交流に期待を寄せている。
(文責/菅田明則・新井重雄)
(2008年1月10日)