そば本来の甘さと香りを伝えたい
株式会社 梅田屋
(2014年1月)
脱サラしてそばの道へ
創業から33年を迎えた梅田屋。代表の梅島正弘さんはもともと会社員だったが、いろいろなそばを食べ歩く中で出会った手打ちそばのおいしさに感動し、脱サラしてそばの道を歩み始めた。
前橋の「そばひろ」で修行の後、長野県の戸隠で3年間、そば打ちの修行に打ち込んだ。昭和55年7月に独立して岩鼻町に出店。「自分の打つそばに自信があった」と正弘さんが語るように、開店直後から事業が軌道に乗り、今日まで堅調に業績を伸ばしている。スタッフも増えたことから今年1月には法人化、4月には規模を拡大した新店舗に移転し、新たなスタートを切った。
そば粉は国産100%
日本はそば粉の自給率が20%と低く、大半が外国産でまかなわれている中、梅田屋では国産100%のそば粉を使うことにこだわりを持っている。質のいい国産のそば粉は手に入れるだけでも至難の業だが、親戚の農家が梅田屋の為に良質な“常陸秋そば”を生産しており、安定して入荷ができている。毎日自社で製粉し、鮮度の高いそば粉を使用して最高のそばを提供しているため、甘み・香り・色などが抜群によいと評判を集めている。
「そばを打つ腕はもちろん大事だが、質のいいそば粉を仕入れることも重要なポイント」と正弘さんは言う。新そばの時期には、そばの実の色である上品で淡い緑色をしたそばが用意され、格段に甘みと香りの強いそばが味わえる。質のいい新鮮なそば粉を使っているからこそ味わえる逸品だそうだ。
愛され続ける梅田屋
“梅田屋”という屋号は、苗字に使われる“梅”に、食材の源を連想させる“田”を組み合わせたもの。「国産のそばで、お客様に安心しておいしいものを食べてもらいたい」という正弘さんの思いが込められている。
1人で創業した梅田屋も、10年前から長男大史さんが加わり今では従業員が10人程で、役割分担できるようになった。新店舗に移ってからも昼時の行列は絶えず、以前にも増して客足が増えているため、開店前の4時間の仕込みに加え、営業中もそばを打たなければ間に合わないというから驚きだ。
「そばは日本を代表する料理だが、質のいいそばでしか味わえない甘み、香りを知っている人が少ない。より多くの人に本物のそばを食べてもらいたい」という亭主の思いに応えるかのように、梅田屋への客足が途絶えることはない。
株式会社 梅田屋
代表取締役 梅島正弘
専務取締役 梅島大史
高崎市綿貫町455-5
TEL:027-347-2302
URL:http://umedaya-soba.com/