そうじで会社が生まれ変わる
株式会社そうじの力
(2013年1月)
現場指導中の小早さん(左)
経営セミナーでそうじ?
「経営改革セミナーに出席したら、いつのまにかそうじの仕方を研修していた」と語る参加者の表情は、期待外れだったのではなく、むしろ感銘を受けるようだ。
セミナーの講師は"(株)そうじの力"の小早さん。同社は掃除を中心とした環境整備(5S=整理・整頓・清掃・清潔・躾)を通じて、企業の人材育成・経営改革を支援していくコンサルタント会社だ。
なぜ"そうじの力"なのか
支援先のひとつである鋳造メーカーでは、製造工程で砂を使うので、以前は汚れるのは仕方ないと考えていた。小早さんの呼びかけにより従業員が委員会をつくりクリーンアップ作戦を展開した。最初は嫌々ではあったものの、掃除には経験や特別な技術は必要なく、若手でも一生懸命やれば結果が目に見えて現れた。工場の床はピカピカ。褒められ、自信が出てきて、従業員たちはあきらめないことの大切さを実感し、離職率やミスも減った。
座学だけの研修では、その後の継続した取り組みは難しい。誰にでもできる"そうじ"をベースに導入したほうが、現場改善に向けた取り組みが定着しやすく、成果がはるかに上がるという。
代表取締役:小早 祥一郎さん
行動から習慣、そして改善へ
「例えばゴミが落ちているのを放っておけば、ゴミは"問題"としてそこにあり続ける。何とかしたいと拾えば、ゴミは無くなり問題は解決。他人をあてにせず、自分ができることを積み上げることで、周りを非難する前に自ら動くことの大切さを実感し、継続すれば前向きな心や人と協力し合う風土が育ちます」と話す。
同社のコンサルティング期間は1年以上で、毎月2回、各企業を訪問する。講義、ミーティング、体験実習、計画作りなど、顧客にあった研修プログラムを提供する。依頼があれば全国どこへでも訪問し、現状の診断や相談に応じる。
人の心で周囲は変わる
「モノの乱れは心の乱れ」「形を整えることによって心を整える」。企業経営や個々の生き方において、従来の成功例が通用しない時代、人の心のありようを行動から改革していく取り組みが何より求められているといえる。
「ゆくゆくは地域全体にそうじの輪を広げていきたい。そうじは心の美化にも通じ、コミュニケーションを促し、住民が明るく仲良くなれます」同社の事業内容には小早さんの経験や想いが詰まっている。
株式会社そうじの力
代表取締役:小早 祥一郎さん
高崎市上小鳥町373-6
TEL:027-315-2334
http://www.soujinochikara.com/