〝たかべん〟新工場が稼働
高崎弁当株式会社
(2012年2月)
本社機能を備えた新工場
市民に愛される〝たかべん〟
高崎弁当は弁当類の製造販売やレストラン、サービスエリアの運営など、飲食に関する幅広い事業を展開している。数ある商品の中で、県産食材を豊富に使った駅弁「だるま弁当」は同社の冠商品として定着し、全国的にも有名な人気商品となっている。
明治17年の創業以来、市民から〝たかべん〟の愛称で親しまれてきた高崎弁当。平成24年に、次代を見据えた新工場が竣工。
時流に合わせた新工場を建設
同社では、一般販路の拡充という展望も視野に入れ、少量多品種にも対応できる新工場の建設を進めてきた。
工場内は解凍室、盛り付け室など工程別に細かく部屋分けされ、部屋ごとに最適な温度が自動設定される。
「建物全体が冷蔵庫」と末村社長が例えるように、その外壁は金属の断熱材で覆われ、抜群の断熱効果を発揮する。一見、食品工場とは思えないモダンな外観だが、近代的なデザインによって、親しみやすい企業イメージに刷新したいとの狙いもあるそうだ。
内部設備には、最新技術を駆使した大型冷凍設備を導入。電気の力で細胞の配列を整え、ドリップ(解凍の際に壊された細胞から漏れ出す液汁)現象を防止できるため、味の劣化がない。加えて冷凍化保存が可能になるため、生産効率も飛躍的にアップする。
正直な企業でありたい
末村歓也社長
「自分が後ろめたいと感じる商売はしたくない」と話す末村社長。一切の手抜きを許さず、真面目に商売へ臨むことを徹底してきた。
新工場では、このような企業姿勢を見てもらうために製造ラインの可視化にも取り組む。衛生管理の観点から直接見ることはできないものの、各所に設置してあるビデオカメラとモニター室を利用し、工場見学のニーズにも応えていく。
創業時からの変わらぬ理念を守り、効率性・合理性ばかりにとらわれず、あくまでも味と品質にこだわる姿勢を貫く高崎弁当。老舗としての絶対的な地位を築きながらも、常にワンランク上の目標を目指し、新工場の設立により、食材の総合販売という新たなステージへと進出する。
高崎弁当株式会社
代表取締役:末村歓也
高崎市倉賀野町41番地
TEL:027-346-2571
http://www.takaben.co.jp/