ギャラリー毘沙門堂 atelier/(若田町)

(2014年9月13日)






愛好家から古物商へ

 歴史好き、骨董好きがきっかけとなり、古物商として現在の店舗を構えて11年。店内には、焼き物、時代タンス、鎧、レトロな家具や雑貨など、江戸から昭和にかけての古物が所狭しと並んでいる。「最近は20代の方が昭和レトロの商品を求めて来られますね」と話すのは、店主の多賀名輝一さん。実際に鎧を身に着け、武者行列に参加するほどの愛好家でもある。古い物を研究するうちに、焼き物や茶道具、琵琶や笛など、その時代を彩ったものにも興味は広がった。「時代劇を見ていると、鎧の着せ方や小道具なども時代考証しながらつい見てしまいます」と笑う。

時代を物語る古物

 酒の盃の模様も時代背景を物語る。朝日や桜の模様は戦争時のもの、兵役から無事戻ってくると記念に盃を作り、近所に配る風習があったという。また、冠婚葬祭を家で行っていた時代、もてなし用の器は5枚から10枚組で一揃え。大皿の模様には、松竹梅から山水画、花鳥に洋食器の影響を受けた型押し模様が入るなど、時代の変遷もうかがえる。火鉢や桐ダンス、階段ダンス、ガラス食器に茶箪笥、カメラ、柱時計、黒電話、ミシン、魔法瓶等々、懐かしいものを見ていると時を忘れてしまう。

骨董の魅力とは

 骨董の魅力について、「時代の特徴が分かること」。また、「一度役目を終えている物が再利用されたり、違う使われ方をすることは、古い物が喜んでくれている気がする」という。椅子が花を置く台になったり、家具として再利用されたり、また、どんな人が使っていたのか想像するのも楽しい。実物を前に、多賀名さんに話を聞くと、知らない過去の人達と交流しているような気分になり、その奥深さを実感。コチコチ、ボーンボーンと時を告げる柱時計の音も心地よい。今後は、若い世代の方にも見てもらえるようなレトロな昭和の家具や、並行して高級な美術品なども増やしていきたいと多賀名さんは話している。

店名・名称 ギャラリー毘沙門堂 atelier
住所 高崎市若田町1-5
電話 027-344-2810
営業時間 11:00~18:00
HP -
備考 火曜日定休